Netflixは広告付きプランの概要を発表した際、1時間当たり約4分の広告を表示すると説明していた。これは正確だ。「ラブ・イズ・ブラインド」の1時間のエピソードでは、番組開始前に30秒の広告が表示され、さらに番組の合間に3回CMが入った。最初のCMは75秒間で4件、2度目は75秒間で3件、最後も同じく75秒間で3件の広告が表示された。合計すると4分強だ。
「スーパーナチュラル」や「ジェーン・ザ・バージン」では、番組開始前に30秒の広告が流れ、さらに40分間のエピソードの合間に60秒のCMが3回入った。合計3分半だ。「コブラ会」や「NARUTO-ナルト-」のような短い番組の場合は、3回CMが入った。内訳は、エピソードの開始前に1回(30秒)、エピソードの途中で2回(各60秒)、合わせて2分半だ。「Mr.& Mrs.スミス」のような2時間映画の場合は、本編前に1回、本編中に4回、各75秒のCMが入った。
ちなみに競合する動画配信サービス「Hulu」でもテストしてみたところ、「ボブズ・バーガーズ」の1話(22分)で約5分相当のCMが流れた。同じく動画配信サービスの「HBO MAX」で、ドラマシリーズ「海賊になった貴族」の短めのエピソード(約30分)を再生した時は、開始時に約25秒の広告が1回、エピソードの途中で約30〜45秒の広告が2回表示された。これはNetflixと同等だ。
広告の種類もチェックした。「広告付きベーシック」プランで20本以上のテレビ番組と映画を再生したところ、表示された広告はカード会社のDiscover、レストランチェーンのChipotle、化粧品のGarnier、情報サービスのExperian、菓子ブランドのM&Ms、惣菜メーカーのBoar's Head、自動車のChevrolet、服飾のPRADA、宝飾品のTiffany & Coといったものだった。1つのエピソードや映画の中で同じ広告が2度流れることはなかったが、別の日や別のコンテンツで同じ広告を見かけることはあった。
本稿執筆時点でNetflixで人気のあった作品は2022年公開の映画「The Bad Guys」とドラマ「グレコ家の秘密」だ。この2つはどちらも広告付きベーシックプランでは視聴できない。筆者は「Labyrinth」や「ナイトライダー」のファンだが、こちらも対象外だ。子どもがいる家庭なら、「Gabby's Dollhouse」、「キポとワンダービーストの冒険」、「アルカディア物語」シリーズといったDreamWorksの番組が対象外となっていることに注意しよう。他に広告付きプランで視聴できない作品には、「ジュラシック・ワールド/サバイバル・キャンプ」、「Minions & More」などがある。
視聴できないコンテンツがあり、なおかつ広告が表示されることを考えると、月額990円で広告のない「ベーシック」プランの方がお得に思えるかもしれない。Netflixのすべてのコンテンツを利用できる上に、保険会社Progressive InsuranceのCMキャラクター「Flo」に乗り換えを迫られたり、人気歌手Beyonceを起用したTiffanyのキャンペーンに物欲を刺激されたりすることもない。広告の長さや表示される頻度は耐えられないほどではないが、200円を上乗せして広告を完全に排除できるなら、それが最善の選択のように思える。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境