培養肉が初めて、米食品医薬品局(FDA)による安全性に関する認証を得た。これにより、Upside Foodsがラボで培養した鶏肉は、安全に食べられることが認められたが、まだ販売は承認されていない。FDAは米国時間11月16日、「当局に提出された情報を評価し、現時点で同社の安全性に関する結論にこれ以上の疑問点はない」と発表した。
Upside Foodsは、従来の食肉処理場を利用する代替手段として、動物細胞培養技術を使って鶏から生きた細胞を採取し、それらの細胞を制御環境下で育てることで培養動物細胞食品を製造している。Mosa Meat、Memphis Meats、Aleph Farms、Meatableなど、複数の企業がこの新しい食品技術に取り組んでいるが、米国での販売または消費向けに提供されている培養肉は、まだ存在しない。
「Upside Foodsは16日、世界で初めてFDA認証を取得した企業となり、消費者の食卓に一歩近づいた。これは、FDAが当社の製造プロセスを審査して、当社が培養した鶏肉は安全に食べられるという当社の結論を認めたことを意味する」と、Upside Foodsは16日に述べた。
今回の発表は、培養肉が一般的な食料品店に並ぶ日に一歩近づいた可能性を意味するが、実現するにはまだ、複数の重要な承認を得る必要がある。特に重要なものは、米農務省の認可である。
「製造工程の細胞培養部分の設備登録を含むFDAの要件を満たすことに加えて、同社は、製造施設に対する米農務省食品安全検査局(USDA-FSIS)の検査許可証を取得する必要がある」とFDAは述べた。
今回の決定は、米国で増加している培養肉製造業者にとって明るい兆しだ。FDAは、培養動物細胞食品と製造工程を開発する、他の企業とも協力する準備が整っていることを明らかにした。培養肉の推進者や製造業者は、培養肉がゆくゆくは、農薬や残酷な畜殺を必要としない、クリーンミートになると主張している。培養肉は既に、シンガポールなどの国で販売と消費が承認されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力