今後AppleがDynamic Islandの機能を拡張した場合、iPhone 15がなくてもその機能を利用できる可能性はある。Dynamic Islandの新機能が次期メジャーソフトウェアアップデート(「iOS 17」という名称になると思われる)に組み込まれることも考えられるからだ。
AppleがDynamic IslandをiPhone 15の標準モデルに搭載するつもりがないのであれば、せめてノッチをもう少し目立たないようにしてほしい。iPhone 14 ProとPro MaxでDynamic Islandが搭載されたことを別にすれば、ノッチは2017年に登場した「iPhone X」から、あまり変わっていない。その一方で、サムスンやGoogle、OnePlusなど、ほかのスマートフォンメーカーは、前面カメラ用に大きなノッチを設けることなく、全体に画面を表示する方法を見つけている。ノッチのサイズを小さくすれば、iPhone 15の画面スペースが広くなり、より今どきの外観になるだろう。
Appleがこの方向に進むとしても、ノッチの縮小は「iPhone 16」まで実現しないかもしれない。Apple関連の予想で知られるTF International SecuritiesのアナリストのMing-Chi Kuo氏によると、ディスプレイの下に埋め込まれた「Face ID」と前面カメラセンサーは2024年に登場する見通しだという。
とはいえ、iPhoneのノッチが依然として競合製品の多くよりも大きいことには、十分な理由がある。最大の理由は、Face IDだ。iPhoneのFace IDは、Google Pixel 7などのほかのスマートフォンに搭載されている顔認識システムよりも高度な作りになっている。GoogleはPixel 7に搭載されている顔認識システムに関して、決済情報などの機密データの認証には使用しないようにと警告している。
Androidの多くの機種には、リバースワイヤレス充電機能が搭載されている。その機能は名前のとおりだ。Galaxy S22やGoogle Pixel 7などのスマートフォンの背面を使用して、スマートウォッチやイヤホンといったデバイスを充電できる。ほとんどの人にとって必須の機能ではないかもしれないが、AirPodsの愛用者に重宝されるであろうことは想像に難くない。
朝の通勤中にAirPodsのバッテリーが切れて、使えなくなることは誰も望まない。AirPodsをスマートフォンの背面に数分間置くだけで、電車通勤の30分間に使用できるだけのバッテリーを得られるようになるなら、本当に素晴らしいことだ。確かに、スマートフォンのバッテリー残量は少し減ってしまうが、目的地に到着後、簡単にスマートフォンを充電できるのであれば、残量を犠牲にする価値はあるかもしれない。
Face IDは多くの状況で便利だが、指を使って本体のロックを解除する方が実用的な場合もある。筆者がiPhoneでTouch IDの復活を願っているのは、そのためだ。忙しくて、マスクを付けた状態でもFace IDを機能させるための設定をまだしていない人や、Face IDの使用時にiPhoneを適切な角度で持っていない人もいるかもしれない。
最新のiPadと「iPad Air」の標準モデルで、トップボタンにTouch IDが搭載されていることを考えると、Appleが指紋認証の価値を認識していることは明白だ。iPhone 15にもTouch IDが搭載されれば、ユーザーは状況に応じてFace IDとTouch IDのどちらを使用するか選べるようになり、利便性が向上するだろう。ほとんどのAndroidスマートフォンには、指紋リーダーと何らかの顔認識機能の両方が搭載されている。iPhoneユーザーも同じように好きな方を選べるようになれば、素晴らしいことだ。
AppleがiPhoneのTouch IDを復活させるかどうかは、不明である。アナリストのKuo氏は以前、将来のiPhoneにはディスプレイ内指紋センサーが搭載されると予想していたが、2022年3月にその見通しを変更している。
iPhone 14 ProとPro Maxは、過去のiPhoneの欠点の多くにすでに対処している。筆者がiPhone 15に期待するアップデートは革新的には見えないかもしれないが、実現すれば、充電や本体のロック解除などの日常的な作業が少し楽になるはずだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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