山下PMCは10月28日、心身の健康に寄与する快適な住環境に注目した認証制度「健康住宅Lively7(ライブリーセブン)認証」の提供を開始したと発表した。健康科学、疲労医学の第一線の研究者などで委員会を組成し、新たな住環境の認証構築を目指す。
健康住宅Lively7認証は、山下PMCが2021年8月に発表した「活力向上に寄与する施設認証のプログラム研究開発に向けた推進委員会を設立」に基づき開発した住宅向けの認証制度。人々の心身の望ましい状態に影響を及ぼす7つの領域を定義し、それらに寄与する住環境の基準を提示するものさしとして提供していく。
認証は、感覚、運動、認知、生体恒常性・代謝、活力、心の健康、衛生の7領域30項目の評価項目をもとに評価していくとのこと。人の状態に着目した認証であること、理解しやすいユーザーファーストな視点かつ、認証手続きの負担を軽減し取り組みやすいこと、第三者性と公平性による認証であり、科学的なエビデンスに基づく専門家の知見を踏まえた認証項目を設けていることなどを特徴としている。
健康住宅Lively7の認証取得により、不動産価値の向上や物件販売価格の上昇に加え、健康で安全な施設運営、SDGs・ESG活動の促進などに結びつくとしている。
山下PMCは、プロジェクトマネジメント、コンストラクションマネジメントに特化したコンサルティング会社。大規模建築プロジェクトで、施主や建設会社などをつなぐハブ的役割を担う。
オフィスビルや商業、物流施設など大規模建築を数多く手掛けている山下PMCだが、住宅分野は請け負っておらず「しがらみがなく、フラットな目線で見られる」(山下PMC)と自らが手掛ける意義を明かす。
認証プログラムの開発にあたっては、理化学研究所の研究者や疲労医学、地域社会医学等の第一線で活躍されている研究者、専門家で委員会を組成。メンバーには、理化学研究所生命機能科学研究センターチームリーダーの渡辺恭良氏(委員長)、東京疲労睡眠クリニック院長の梶本修身氏(副委員長)、理化学研究所生命機能科学研究センターユニットリーダーの水野敬氏、神戸大学大学院医学研究科地域社会医学・健康科学講座AI・デジタルヘルス科学分野特命教授の榑林陽一氏、Calder Consultants Japan CEOの奥錬太郎氏、一級建築士/山形大学工学部COI研究推進機構特任教授の木村文雄氏らが名を連ねる。
今回の認証制度を提供することで、健康に寄与する施設の価値を正しく評価することにより、健康に対する不安を払拭し、健康への意識を向上させることで、健康的な社会づくりに貢献していきたいとしている。
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