Metaの次期仮想現実(VR)ヘッドセットである「Quest Pro」は、2年前に発売された「Quest 2」ヘッドセットの3倍以上の価格である。だが、Quest 2の後継機種となる「Quest 3」ヘッドセットは、Quest Proよりもはるかに低価格になりそうだ。
Metaの最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は、StratecheryのBen Thompson氏とのインタビューで、Quest 3の予想価格がQuest 2ヘッドセットと同水準になることを認めた。Zuckerberg氏は、「2022年ではないが、Quest 3がやがて登場するのは確かだ。価格は300~500ドル(約4万5000円~7万5000円)の範囲に収まるだろう」と述べている。
Zuckerberg氏は、Quest Proの価格について、PCのような製品と考えると妥当だとしている。「高い専門性を持つプロフェッショナルやナレッジワーカーは、ノートPCに1500ドル(約22万円)を支払ったり、ワークステーション用のノートPCに2000ドル(約30万円)を支払ったりすることをいとわない。そうした価格設定は、多くのテクノロジーを組み込み、そのテクノロジーを改善し、開発エコシステムを拡大する基本的な条件となる。その過程を経てから、消費者向けの価格に引き下げることが可能になる」
Quest Proが発表された2022年の「Meta Connect」(同社のVR/拡張現実(AR)開発者向けカンファレンス)では、Quest 3について言及も披露もされなかったが、Quest 2が登場してから約3年後に当たる2023年にリリースされる見通しだ。
Quest 2の価格は、2022年に入って100ドル(約1万5000円)値上げされたとはいえ、類似製品の典型的な価格よりも低く抑えられている。VRに対するメインストリームの関心を維持するために、それくらいの価格帯に収めなければならないということかもしれない。TikTokの親会社であるByteDanceが発売した、競合製品の「PICO 4」は、カラーパススルーカメラなど、より高度なハードウェア機能を提供するにもかかわらず、Quest 2よりも低価格だ。これは、今後1~2年以内にMetaと競合する低価格のVRヘッドセットが多く登場することを示す兆候なのかもしれない。とはいえ、Appleなどが発売すると予想されているヘッドセットは、おそらく低価格にはならないだろう。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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