IntelとサムスンがPCの新たな構築方法を考案した。端を引っ張ると画面のサイズを大きく拡張できる「スライド可能な」デバイスだ。
このスライド可能なPCにはキーボードがないため、外観はPCというよりもタブレットに近い。一方、画面の対角サイズが13~17インチである点はノートPCに近い。Intelの最高経営責任者(CEO)であるPat Gelsinger氏とサムスンのディスプレイ部門責任者であるJ.S. Choi氏が、米国時間9月27日に開幕したIntel Innovationカンファレンスでこのデバイスを披露した。
このデバイスは大画面とポータビリティーの両方のニーズを満たすものだと、Gelsinger氏は述べた。有機ELディスプレイ技術をフレキシブルなプラスチック基板に組み込むことによって何が可能になるかを示すものでもある。
このスライド可能PCという構想が、いつ製品として実を結ぶか、あるいは製品になるかどうかさえも不明だ。しかしそのデザインは、キーボードと画面がヒンジで接続された従来のクラムシェル型ノートPCの枠組みを超える、新たなハードウェアを試作し続けようとする、PC業界の姿勢を物語っている。
可動部品やフレキシブルなコンポーネントを使用すると、複雑さと信頼性の課題が高まる。コストも高くなり、それは縮小傾向にあるPC市場における懸念だ。しかし、新たなデザインは、ニッチなニーズを見出す可能性があり、ハイエンドPCは低価格PCよりも高い収益性が見込めると、IntelのPCチップグループの責任者であるMichelle Johnston Holthaus氏は同カンファレンスで述べた。
サムスンは1月、スライド可能なスマートフォン画面を、その他の斬新なデザインとともに披露していた。
今回披露されたスライド可能なPCのプロトタイプにはキーボードがなかったが、今後デザインを練る中で、例えば下部から引き出す形のものなどを追加できるかもしれないと、Holthaus氏は述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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