サムスンは、折りたたみ式スマートフォンの世界出荷台数が2021年に約1000万台になったとして、この斬新なフォームファクターが普及しつつあるとの見方を示した。
1000万台という節目に達したサムスンは、3年前は「斬新」と見られていたという同カテゴリーについて、「折りたたみスマートフォンが主流になる節目に到達した」と宣言している。
サムスンの「Galaxy Fold」と「Galaxy Z Flip」は、最も広く知られている折りたたみスマートフォンだ。
同社のプレジデント兼モバイルエクスペリエンス(MX)事業責任者TM Roh博士は同社ウェブサイトに掲載した記事で、「2021年、サムスンの折りたたみ式スマートフォンの世界出荷台数は1000万台近くに達した」と述べた。
「業界としては2020年から300%以上の増加であり、私はこの急成長が続くとみている。これらの折りたたみデバイスが普及し、スマートフォン市場全体で大いに存在感を高める節目に達しつつある」(同氏)
300%という数字には、折りたたみ式というコンセプトを異なる形で具現化したサムスンのGalaxy FoldとGalaxy Z Flipに加えて、OPPOの「Find N」やHonorの「Magic V」、そしておそらくはMotorolaの「razr 5G」といった折りたたみ式デバイスも含まれるとみられる。
サムスンは、現地時間8月10日に開催するハードウェア発表イベント「Galaxy Unpacked」を前に、折りたたみデバイスの本格的普及を宣言した。このイベントでは、折りたたみデバイスの発表が中心になると予想されている。
サムスンによると、折りたたみ式のGalaxy製品を購入した人のうち、70%がGalaxy Z Flipを選んだという。サムスン初の折りたたみ式スマホであるGalaxy Foldは、価格が1980ドル(約27万円)で、ディスプレイの耐久性に問題があった。それに続いて2020年に発売されたGalaxy Z Flipは、Galaxy Foldよりも安かったが、それでも高価だった。2021年の「Galaxy Z Flip3 5G」は、999.99ドル(約13万7000円)というより現実的な価格で発売された。
サムスンによれば、残りの30%はGalaxy Foldを購入したという。Roh博士は、Galaxy Foldを、大きな画面でマルチタスクが可能なことから「究極の生産性デバイス」と呼んでいるが、Galaxy Z Flipの購入者は、自撮りのしやすいフレックスモードを好んだ。
「3年前、折りたたみ式Galaxyは、『斬新』という1語で要約できた。だが、かなり急速に、この革新的な折りたたみ式デザインが現代のライフスタイルにぴったりと合うことが明らかになった。その結果、3年前には目先の変わった製品だったものが、今では大勢に好まれる選択肢になった」(Roh博士)
折りたたみ式スマホの年間販売台数が1000万台というのは1つの節目だが、2021年のスマホ出荷台数13億9000万台と比べればまだわずかだ。2021年に出荷されたスマホ全体の0.7%にとどまり、スマホ出荷台数に占めるサムスンのシェア20%のごく一部にすぎない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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