米国のEV大手、テスラのミッドサイズSUV「モデルY」の納車が日本でも始まった。ドル高の影響もあり、価格はスタンダードモデルで643万円から。9月8日に開かれた納車イベントでは、モデルYを実際に購入したオーナーの声を聞くことができた。
モデルYは、全幅1921mmの中型SUVで、フロントとリアを合わせて2100リットル以上の積載スペースを備えている。加速性能はパフォーマンスモデルの場合、時速100キロメートルまで最短3.7秒で到達できる。
いざ実物を前にすると、想像よりも大きく感じた。全幅は1921ミリメートルで、都市部では駐車場探しに手間取りそうだ。クルマの中は広々としており、セダンタイプの「モデル3」と比べても車高が高いため、チャイルドシートに子供を乗せる際なども窮屈ではなさそうだ。実際に試乗したところ、EVならではのリニアな加速と、エンジン音が皆無の静音性も実感できた。
次に、納車式を訪れたオーナーに話を聞いた。2013年来のテスラファンで、「モデルX」や「モデル3」など複数台のテスラ車を保有しているという。
同オーナーにモデルYの魅力を尋ねると「セダン型のモデル3は子供の乗せおろしや荷物を積むのが難しい。その点、SUVタイプのモデルYは楽だ」と語った。
また、各社のEV参入が相次ぐ中、なぜ再度テスラ車を選んだのか理由を尋ねると「米国ではテスラは絶対に横転しないクルマだと言われている。安全性の観点からも、命を預けられる魅力がある」と語った。
さらに、テスラの運転支援機能も大きな魅力だという。「この前、遠出したときに、オートパイロット(ドライバーの監視を必要とする自動運転機能)を止めずに270キロメートルを走ることができた。朝の通勤も90%くらいは自動運転に任せられる。非常に運転負荷の低いクルマだと思っている」と述べた。また、テスラ独自の充電網「スーパーチャージャー」が充実していることも付け加えた。テスラ車を長年愛用しているオーナーならではの感想として「フリーモント工場の頃からテスラ車に乗っているが、(新たに立ち上がった)上海工場で製造されたテスラは明らかに品質が良くなっている」とも語った。
世界的に見るとEV普及率の低い日本だが、日産やメルセデス、BMW、ヒョンデ、BYDなど各社が日本市場にEVを投入している。「軽EV」なる低価格のEVも日産や三菱が発売し人気を集めている。日本でもEVへの注目は高まっていきそうだ。
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