Metaの次期仮想現実(VR)ヘッドセットの詳細はほぼ不明だが、Qualcomm製チップが複数年にわたって搭載されることだけは明らかになった。
QualcommとMetaの最高経営責任者(CEO)をそれぞれ務めるCristiano Amon氏とMark Zuckerberg氏は、ベルリンで開催中の家電見本市IFAで、今後の「Meta Quest」向けにカスタムの「Snapdragon XR」プラットフォームを活用したプレミアムな体験の構築のため、複数年の戦略的提携を結んだと発表した。Qualcommは、「Oculus Go」の時から既にMetaのVRヘッドセットのチップを開発しており、ラスベガスで1月に開催されたCESでは、Microsoftの将来のARスマートグラス用の次世代チップを開発するとして、同社との提携を発表している。
Qualcommのプレスリリースによると、今回の提携は、「カスタムVRプラットフォームを搭載する複数世代のプレミアムなデバイスと体験を、今後数年間にわたって提供する」ことを約束するものだという。
Zuckerberg氏は同プレスリリースの中で、両社は「Quest製品の今後のロードマップに向けて、『Snapdragon XR』プラットフォームとその技術を搭載するカスタマイズされたVR用チップセットに」取り組んでいるとコメントした。
この提携に関するさらなるコメントを電子メールで求めたところ、Qualcommの広報担当者は、カスタマイズされた新チップには、QualcommのSnapdragon XRプラットフォームが搭載されるが、「Snapdragon Spaces」は採用されないことを明らかにした。Snapdragon Spacesは、スマートフォンとARグラスを連携させるためのAR開発者向けプラットフォームだ。Metaの将来の製品には、この代わりに「Presence Platform(プレゼンスプラットフォーム)」が採用されるという。
Qualcommによると、これらの新チップはMeta以外のデバイスにも搭載される可能性があるという。「このコラボレーションの一環として設計されているVRチップセットは、Metaに限定されるものではなく、われわれは両社にとって初めてとなる、より深いエンジニアリングレベルでの協業に心躍らせている。この種のコラボレーションこそがメタバースの基盤であり、両社が共同開発するものをお見せする日が待ちきれない思いだ」
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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