出演するユニットの数を絞ったことによって、個々のユニットが持つ魅力をしっかりと伝えるステージとなっていた。トークもしっかりと時間がとられていたことや、各ユニットの楽曲が増えてきたこともあるのだが、久しぶりとなった楽曲のライブ披露があったことも、そう感じる一因のように思えたところ。
それに加えてシャッフルパートはサプライズだらけと思えるぐらいのメンバーと楽曲の組み合わせで、アイドル、ユニット、楽曲それぞれの新たな魅力を発見できるものとなっていた。特にこの日のコメントからは、オリジナルユニットに対するリスペクトと、そのうえでユニットらしさやアイドルらしさを考え抜いて取り組んできたことを伺わせた。さらに、カバーとして聴くことができたからこそ、オリジナルユニットによる楽曲の良さを再認識する機会にもなっていたと思う。
10月開催のMUGEN BEATもおそらく同じような構成と推察するが、4ユニットそれぞれのパフォーマンスはもとより、シャッフルパートは今回のを見る限り、ある意味全部がサプライズと思えるほどで、どんな組み合わせになっても見ごたえがあるものになるという期待感が高まるステージとなっていた。
また余談ではあるが、筆者お気に入りのアイドルが桑山千雪で、ユニットがアルストロメリアということを踏まえてみても、触れておきたいところがある。
この公演では「L@YERED WING 05」のジャケットとしても描かれているユニット衣装「ウェイトレス・パスカラ」を着用してのステージとなったなかで、芝崎さんが千雪の跳ね出てる髪の毛を再現した髪型で登場していたこととか、筆者が見てきたなかでは前川さんと芝崎さんの2人によるアルストロメリアのライブは初めてのことだったが、これまで積み重ねてきたものがあったからこその、3人いると思わせてくれるライブと感じられたこととか、その一方でトークに関しては、芝崎さんの独特なセンスを感じさせる表現などが全開になったと思えるもので、DAY1ではステージに備えられていた水分補給用の水を“湧き水”と表現したり、対バンの言葉のイメージからエアギターを始めたり……と、これがほんの一端かつ序の口というぐらいに、2日間いたるところで伸び伸びとしたトークを展開し“ほわほわとした自由感”を作りだし、ある意味では微笑ましい光景が常にあり、ある意味ではトークの進行役やまとめ役でもあることの多い黒木さんの存在感と不在の影響を感じたこととか、今回は前川さんが進行役を担っており、それ自体も新鮮だったこととか、芝崎さんのトークに寄り添いつつやさしいツッコミを入れていくなかでも、DAY2になるとところどころでツッコミが鋭くなっていたこととか、前川さんが「OH MY GOD」でスタイリッシュかつダンサブル、「Black Reverie」でダークな雰囲気など、今までにない甜花の姿を見せるなど、トークも含めて“頑張る甜花”をイメージできるような活躍を見せる姿が印象的だったとか、ユニットパートの「アルストロメリア」で見どころでもある、甜花のことを見守る千雪を彷彿とさせるような、前川さんのソロパートで後ろから見守る芝崎さんというエモいシーンも久々に見ることができたこととか、公式パンフレットの4コマ漫画でのポーズを取り入れたシーンは様になっていて可愛らしかったこととか、さらに余談を重ねて恐縮だがその公式パンフレットでは4コマ漫画もさることながら、「キャストが考えるメンバーキャッチコピー!」でにおいても、芝崎さんの独特なセンスが現れているところが見どころとか、ユニットの魅力として素敵なことが書かれているところも見どころであるとか、話しをライブに戻して「Bloomy!」において芝崎さんがカメラ目線でのウインクを決めるところは“かわいい”のインパクトが大きいものであるとか、DAY2シャッフルパートの「今しかない瞬間を」では、芝崎さんと涼本さんが千雪と夏葉という“大人組”といえる2人が、お互いに向き合って手を合わせたり背中をあわせて歌うシーンはとてもエモかったこととか、後のトークでこの曲の感想を語るなかでは、岡咲さんが質問する形で芝崎さんがお蕎麦のスマホケースをしていたことと、その意図は黒木さんに向けて「離れていても“そば”にいるよ」という思いからだったことを明かし、それもエモいシーンになっていたことなどがまずある。
ほかにも印象的だったこととして、まず挙げておきたいのは「Anniversary」。壮大さを感じさせるバラードソングで、ステージでは3つのスポットライトが当てられ、前川さんと芝崎さんが左右に立ち、もうひとつは黒木さんが立っていたであろう真ん中にも当てられたなかで歌う。
ステージでは2人で歌い甘奈のボーカルも流れるという、この光景だけでもエモーショナルな気持ちになれるところに加え、歌詞には離れていても繋がっていることを示すようなフレーズもあり、涙腺を刺激するとともに“3人でアルストロメリア”ということを、より実感するものとなっていた。加えて、歌うなかで前川さんと芝崎さんがそれぞれのソロパートで、これまで見たことのないぐらいの感情を込めた表情と歌声を響かせるところもあり、ぐっとくるところがあった。
また、シャッフルパートにも触れておきたいところがある。「NEO THEORY FANTASY」は、アルストロメリアとは全く異なる、ゴシックな世界観を持つアンティーカの楽曲。そこでの芝崎さんは、セクシーさを感じさせる振り付けや魅惑の表情を浮かべながら歌うところもあり、その姿は“ダークファンタジー世界の千雪”をイメージさせるもの。とりわけ冒頭での掛け合いでいつもの千雪と感じられる姿から一転して、イントロで見せた決め顔でのポーズは、悪役とさえ思えるダークな表情と目をしていたのが忘れられないぐらいのもの。ある意味では“メラメラと燃える本気の千雪”と思える、新たな一面や可能性を広げるものと感じられ、その姿を芝崎さんが体現していたと思えたところ。
そしてアルストロメリアがカバーした「Happy Funny Lucky」。もともとはイルミネーションスターズの楽曲で、アップテンポで楽しさと幸せな気持ちが伝わるような曲となっているのだが、アルストロメリアとの親和性の高さが異常と言えるぐらいにマッチしていると思えるもの。楽曲の持つきらめきにアルストロメリアらしい可憐さと幸せを加えて表現しているものと感じられた。そのなかでも、芝崎さんがセンターに立って、楽しくて仕方がないというぐらいに歌う姿や、ラストの笑顔全開での決めポーズなど“明るくはじける千雪”感のあるステージだったところが心に残るところと思えた次第だ。
本ライブについては、「ASOBISTAGE」でのアーカイブ配信を期間限定で実施。アーカイブ配信期間はDAY1とDAY2共通で、8月22日23時59分まで(視聴チケットの販売期間は8月22日12時まで)を予定。価格は各4950円(税込)。
なおシャニマスにおける、ゲーム内イベントやキャンペーンを告知。周辺情報では、イベント開催記念商品の発売やイベント公式グッズの追加販売、4thライブのBlu-ray情報の告知などを行った。
THE IDOLM@STER TM&(C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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