「Nothing Phone (1)」レビュー--背に900個のLED、奇抜な見た目、コスパ良好 - (page 4)

June Wan (ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル2022年08月24日 07時30分

カメラ

 スマートフォンのカメラに関しては、機能が多いほど良いとは限らない。メーカー各社がミッドレンジモデルの背面に3眼や4眼のカメラ機能を搭載し続ける一方で、Nothingはその逆の方向を目指している。マクロやモノクロ用の追加センサーではなく、2基の50メガピクセルレンズに注力することで、ユーザーの生活や特別な瞬間にふさわしいカメラシステムを打ち出そうとしているのだ。

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提供:June Wan/ZDNET

 実際には、背面前面どちらのカメラも、静止画の撮影や、自然に近い色の再現については一定水準をクリアしていると感じた。彩度がやや過剰になる傾向はあるものの、中にはそういう写真を好み、フィルター加工や後処理が少なくて済むと感じる人もいるだろう。筆者としてはセンターフォーカスの被写体にはもっとシャープネスをかけたいし、Nothing Phone (1)が焦点を決めきれないことも、ときどきある。だが全体的に、それほど手間をかけなくても見栄えのいいスナップ写真を撮ることができるのは確かだ。

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提供:June Wan/ZDNET

 Nothing Phone (1)のカメラシステムで避けた方がいいことがあるとすれば、低照度環境で超広角の画像を撮ろうとすることだ。下の写真は、何枚か連写したうちのベストショットだが、それでも50メガピクセルのセンサーがフォーカスに苦労しており、明るい部分は露出過多になっているのが分かる。日中の屋外で撮影するときですら同じような問題があった。空の一部が、実際より白く見えてしまう。

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提供:June Wan/ZDNET

バッテリー

 Nothing Phone (1)は4500mAhのバッテリーを搭載しているが、実際には4000mAh程度に感じられる。一般的な1日の使用では、充電が必要になるのは午後5時くらいなので、バッテリーの持続時間としてはまずまずと言えるだろう。これは、アダプティブリフレッシュレートをオンにして、経路案内のためにときどき位置情報の追跡機能を使い、職場を出入りするたびにWi-FiとLTEを頻繁に切り替えていたときの状態だ。

Nothing Phone (1)
Glyph Interfaceの明るさは「設定」から調節可能だ。
提供:June Wan/ZDNET

 Nothingによると、Glyph Interfaceが目に見えてバッテリー性能に影響することはないといい、実際にそうだと思う。通知が鳴り続けているときもあったが、バッテリーの残量はほとんど減らなかった。

 充電器に関しては、価格の低さが如実に反映される結果となった。何も付属しないのだ。Nothing Phone (1)は33Wの高速充電と15Wの無線充電に対応しているが、製品に充電アダプターは付属していないため、サードパーティーのアクセサリーでまかなうか、Nothingストアで35ドル(4980円)を出して購入する必要がある。対応する充電器を使うと、1時間でたっぷり80%まで充電できる。

まとめ

 Nothing初となるスマートフォンについて、良い点はたくさんある。ディスプレイ、ソフトウェア、デザインなど一般的な観点を優先的に考えると、Nothing Phone (1)は価格帯を十分に超えるだけの雰囲気をまとっている。399ポンドという価格なので、バッテリーの持続時間やカメラ性能といった点については、妥協が必要だろう。だが、全体的に見れば、点滅する通知機能もあって、筆者が使ってきたデバイスの中では、久しぶりに特に興味を引く製品になっていると言える。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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