「Nothing Phone (1)」レビュー--背に900個のLED、奇抜な見た目、コスパ良好 - (page 2)

June Wan (ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル2022年08月24日 07時30分

ディスプレイ

 前面の6.55インチのOLEDディスプレイはフラットで、左上にあるホールパンチカメラがアクセントになっている。もし背面を見ていなかったら、筆者はNothing Phone (1)について、大型スクリーンを搭載した今どきのAndroidスマートフォンと同じようなものとみなしていただろう。ディスプレイの色味とビジュアルの再現性能をよく見れば、このスマートフォンがほかの機種とは一線を画す存在であることがわかるはずだ。

 価格が399ポンドであることを考えると、開発に力を入れた部分の1つがディスプレイのパフォーマンスであることは明白だ。解像度は1080pにすぎないが、写真や動画、テキストが表示される鮮明さと彩度は、サムスンの1000ドル(約13万7000円)のスマートフォンを想起させる。視野角も素晴らしく、色の歪みはほとんど、または全くない。120Hzのリフレッシュレートもサポートしているので、アニメーションやスクロールも極めて滑らかだ。ピーク輝度は700ニトで、直射日光の下で見てもぎりぎり問題ないと感じた。

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提供:June Wan/ZDNET

特徴的なLED

 ここまで読んで、透明な背面カバーは見せかけにすぎないのか、と思っている人もいるかもしれない。その疑問に対する答えは、「Glyph Interface」を便利だと思うかどうかによって異なる。NothingがGlyph Interfaceと呼ぶインターフェースは、900個のLEDで構成されたもので、透明なガラスの背面を通して明滅、点滅、発光することで連絡の手段を果たす。個々のLEDがリズミカルに光って、電話の着信からアプリ固有の通知まで、さまざまなことをユーザーに知らせてくれる。もちろん、本体の前面を上にしてテーブルに置くタイプのユーザーにとっては、この機能は無意味である。

 そのため、Nothingは本体の背面を上にして置くべき理由をいくつか提示している。Glyph Interfaceは、通知をユーザーに知らせるだけでなく、暗い所で写真を撮るときにソフトなフィルライトとしても機能する。また、下部のライトは充電時にバッテリー残量インジケーターの役割も果たす。ワイヤレス充電用のコイルの周りにもLEDが並んでおり、バッテリーシェアが有効になっている場合はすぐにわかる。

 Glyph Interfaceのパターンは20種類が用意されており、着信音や通知に設定できるようになっているが、筆者は単純なパターンの方が覚えやすく、実用的であると感じた。スマートフォンが伝えようとしていることを理解するために細心の注意を払う必要があるので、モールス信号を学習するときの同化プロセスを思い出した。もっと複雑で、ひけらかしたくなるようなパターンもあるが、それらは複雑すぎて理解できないことも多いので、本体を裏返して、ディスプレイで通知の内容を確認した方が早い。

ソフトウェア

 透明な背面以外で最も筆者の印象に残ったのは、Nothingのソフトウェアの使用感だ。ブロートウェア(プリインストールされている不要なソフトウェア)が搭載されていない標準のAndroidを好むユーザーは、「Nothing OS」も同様の仕様であることを歓迎するはずだ。サードパーティー製のアプリはほとんど、または全くプリインストールされていない。クイック設定の大きなトグルが配置された、バブルの多いユーザーインターフェイスは、「Google Pixel」版の「Android 12」によく似ている。

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