千葉大学発医療スタートアップ企業であるSmart119は7月19日、東広島市の消防局が、救急医療支援システム「Smart119」を導入し、2023年4月より運用を開始すると発表した。
Smart119は、救急搬送困難事案の解決を目的に開発したシステムで、「医療機関への一括受入要請機能」「医療機関との情報共有機能」「電子署名機能」「病院選定機能」「消防指令システム等との連携機能」など、救急隊の現場活動を強力に支援する機能を搭載している。Smart119の自治体での導入は、千葉県千葉市に次いで2例目となる。
広島県の中央部に位置する東広島市は、隣接する広島市のベッドタウンとして発展している(人口は約20万人)。少子高齢化の進展に伴う人口減少に悩む自治体が多い中、人口が増え続けている都市として注目を集めるだけでなく、日本有数の日本酒の産地としても知られるほか、3つの大学が立地する学園都市として、学生が多いのも特徴だという。
今回、救急隊における現場滞在時間や病院滞在時間の短縮および、救急報告書の作成時間の短縮、病院間(転院)搬送の削減、各種システム間でのデータ連携といった救急課題の改善を目的として、Smart119の導入を決定した。
東広島市では、Smart119の導入により救急出動に伴う事務的作業を簡略化し、救急および、市民サービスの質の向上を目指すという。
同社では、システムの運用開始後も救急現場の声を取り入れてアップデートに努め、活動の効率化、業務負担の軽減、救命率の向上を目指し、質の高い救急医療体制の構築をサポートしていくという。
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