ブイキューブは7月6日、シンガポールでEV充電サービス関連の事業を展開するCHARGE+に対し、現地子会社を通じて出資したと発表した。
シンガポールを中心とした東南アジアにおける事業展開を支援するとともに、日本国内における事業展開の検討、準備を開始するという。
CHARGE+は、高い技術とデザイン性、安価で価格競争力に優れた製品を展開し、後発ながらシンガポール国内でトップレベルのシェアを獲得しているという。政府公共機関や公営住宅、マンション、商業施設、タクシーやバスなどの基地への導入が進んでいる。なかでも、マンションにおけるシェアはシンガポール国内でナンバーワンを獲得しているという。
ブイキューブによると、EV充電スタンド関連事業は同社のビジネスモデルと類似しており、機材の設置から運営サポート、予約や課金システムの提供など、これまで培った技術やノウハウの活用が可能と判断。加えて、交通機関、不動産、電力事業など、ビジネスパートナーとのネットワークを生かしたオープンイノベーションによる市場創出が可能だという。
これらを踏まえ、ESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組みの強化として、現段階で課題が顕在化している電気自動車の普及を実現するEV関連事業に参入を検討する。CHARGE+の日本国内での事業展開をサポートすることで設置率を加速させ、日本の2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けて取り組んでいくとしている。
地球温暖化対策の国際枠組みであるパリ協定では、世界共通の長期的な努力目標に「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つ(2度目標)とともに、1.5度に抑える努力を追求すること(1.5度目標)」を掲げ、国際社会が脱炭素社会の実現を目指すことが採択されている。
これを受け日本も、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言。達成に向けて2035年までにガソリン車の新車販売を禁止すると発表しており、施策のひとつとして電気自動車(EV)の普及などが盛り込まれている。
しかし、日本国内の電気自動車の普及率は諸外国と比べて低く、EV充電器の設置数不足、特にマンションなどにおける設置が進んでいないという状況がある。
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