ENEOSは6月6日、NECが運営する電気自動車(EV)充電設備を用いたEV充電サービスの事業譲渡契約を締結したと発表した。ENEOSは同日からNECの事業を継承し、EV充電器約4600基の運営を開始している。
全国約1万3000カ所のサービスステーション(SS)ネットワークと電力事業をもつENEOSは、2040年グループ長期ビジョンの実現に向け、次世代型エネルギー供給と地域サービス事業の育成、強化を図っている。
5月20日には、EV充電器約6100基の運営と管理、またそのシステム運用を担うNECと、SSを中心とした電動車両(EV、PHV:Plug-in Hybrid Vehicle)の充電ネットワーク拡充に向けた協業の検討を開始すると発表。電動車両充電ネットワークの拡充や新たなサービスの創出について、協業検討を進めてきた。
今回の締結では、NECが展開してきたEV充電器の運営、管理業務をENEOSが、EV充電器の運用管理システムを引き続きNECが提供することで合意。ENEOSはEV充電器約4600基の運営を承継し、運営を開始している。
今後も、NECが展開する全EV充電器の運営の承継、新たなサービスの創出に向けた協議は継続する。EV普及を見据えた経路充電によるEV充電ネットワークの拡充を推進するという。
具体的には、経路充電事業におけるSSの拡大、また他社との協業によるEV急速、普通充電ネットワークの拡大を検討する。EV急速充電器については、2025年度時点で1000基以上、2030年度時点で数千〜1万基の設置を目標に掲げている。
なお、日本政府は、2050年カーボンニュートラルを目指し、EVを含めた電動車の普及を促進させるため、2035年までに新車販売の電動車比率を100%とする方針を打ち立てている。またインフラ面では、2030年までにEV急速充電器3万基および、EV普通充電器12万基の設置を目標としている。
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