ヤフーは7月6日、10月に「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」を統合し、新「Yahoo!ショッピング」としてリニューアルすると発表した。
月間利用者数約8600万人のYahoo! JAPAN、9200万人のLINE、累計登録者数4700万人のPayPayといったZHDグループの資産を活用し、新Yahoo!ショッピングへ送客を一本化、最大化するという。
「PayPayポイント」などのユーザーへ還元する付与キャンペーンも、よりシンプルでわかりやすい内容に変更する予定だ。
なお、同社は2021年9月に、日本におけるYahoo! JAPANブランドの商標権を取得。柔軟なブランド展開が可能となったため、新サービス名称は認知度の高いYahoo!ショッピングに決めたという。
新Yahoo!ショッピングでは、商品情報などが整理されたデザイン、豊富な項目で商品を探しやすい検索機能など、PayPayモールの強みである利便性をより高めつつ、4億点を超える商品数を掲載、多くのユーザーを抱えるYahoo!ショッピングの強みをかけ合わせる。「シンプルで探しやすく、安全・安心で便利なお買い物体験」を提供するショッピングモールへと変革させるという。
ユーザーから支持されている、厳選した「優良ストア」の基準を高めるとともに、検索結果でのわかりやすい表示、トップページからの誘導などを実施予定だ。
ユーザーからのニーズが高い「配送」の強化にも取り組む。
同社は、注文の当日から翌々日までに配送する商品をユーザーへわかりやすく知らせるため、2020年12月から「優良配送」アイコンを付与している。
同時に、各ストアが優良配送の基準に対応しやすいよう、ヤマトホールディングス(YHD)などの物流を代行するパートナー企業との連携を強化してきた。結果として、優良配送に対応する商品の閲覧数、対応ストアの売上成長率は「非優良配送」と比べて伸びているという。
8月頃をめどに、現行のYahoo!ショッピングの検索結果に優良配送商品の表示を開始する。ユーザーにわかりやすく訴求するほか、今後もさまざまなユーザー向け施策を実施する。優良配送を実施するストアに対するキャッシュバックキャンペーンも実施し、対応するストアや商品を増やしていくとしている。
PayPayモールは、ストア評価や商品レビューなど、ユーザーからの支持が高く、同社の出店基準を満たす厳選されたストアのみが出店するプレミアムなショッピングモールとして、2019年10月にサービスを開始。サイズ違いなどによる返品や交換ができるなど、安全、安心な買い物体験を提供している。
また、ファッションや家電、コスメなどのカテゴリごとに最適化されたデザインや検索などの機能を搭載し、情報の見やすさや探しやすさを追求。ユーザーファーストな売り場づくりの結果、電気機器メーカーのダイソンや、家電量販店のヤマダデンキ、化粧品を販売するFANCLなど、有名なストアを中心に約1700ストアの出店があり、取扱高もこの3年で大きく成長してきたという。
しかし、豊富な商品数のYahoo!ショッピングと厳選されたストアを抱えるPayPayモールの2つがあることで、一部のユーザーからデザインや機能、キャンペーン、コンセプトなどの違いがわかりにくいなどの意見があったという。
また、Zホールディングス(ZHD)のグループ各サービスからの送客が分散してしまうなどの面の課題もあったとしている。
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