三井不動産および三井不動産ホテルマネジメントは6月20日、千葉県柏市に、がん患者をサポートするホテル「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」を、7月1日に開業すると発表した。
本ホテルは、公民学連携で街づくりを推進する柏の葉スマートシティ内の「国立がん研究センター東病院(NCC東病院)」敷地内に立地する、地上7階建。患者向けにNCC東病院とホテル間の送迎サービスも用意し、病院と隣接していることで、がん患者と付き添い家族の利便性を向上させる。
客室は145室で、ストレッチャーが入れる広めの入口や、転倒防止バー、呼び出しボタンなど、安全面に配慮した設計、設備を採用し、オストメイト対応のシンク、シャワー付のトイレを設置した客室も用意。通院しながら仕事を継続できるよう、リモートワーク環境も整備した。
ケアスタッフの24時間常駐に加え、共用部に全82台のAIカメラを試験的に導入し、緊急時にも迅速に対応する。NCC東病院の協力を得て、ホテルスタッフががんに関する基礎知識などを習得し、サービス介助士の資格取得も進める予定だ。
2Fには、NCC東病院の外来拡張エリアとして、オンライン診療可能な2室を含む10室の診療室を設け、胃外科、乳腺外科、眼科などの外来診療を実施し、診療の待ち時間を過ごせるラウンジも設置。1Fにはコンビニのほか、がん患者に配慮した食事メニューを提供するカフェ&レストラン「丁字屋 KASHIWA-NO-HA」も入店する。
また、ホテルと病院間で患者情報を共有する仕組みの導入も予定。NTTデータ、オムロンヘルスケア、三井不動産、リンクアンドコミュニケーションが共同で、バイタルデータ管理サービスと食事管理サービスを提供する。
ホテル内で患者にオムロンヘルスケアの医療デバイスやウエアラブルデバイスを貸与し、NTTデータの「Health Data Bank for Medical」でバイタルデータを記録。アプリから自身で参照できるほか、本人同意があれば、記録したデータをNCC東病院の医療従事者やホテルの従業員が閲覧可能となる。
リンクアンドコミュニケーションの「カロママ プラス」では、NCC東病院、三井不動産と共同でがん患者向けの「食事療養コース」を開発し、食事のアドバイスを提供。抗がん剤の副作用やがん種、毎日の体調をアンケート形式で入力することで、適切な食事アドバイスを受けることができる。
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