Googleの「Chrome」ブラウザーでは、ユーザーの履歴に基づいてプロンプトを自動的に無効化し、通知を受けるかどうかをしつこく尋ねてくるウェブサイトに対処しようとしている。
Googleは米国時間6月9日、Chromeの今後のリリースで、ブラウジングにおけるユーザーの好みを予測する機械学習(ML)モデルを搭載すると発表した。MLモデルによる予測は、完全にデバイス上で行われるという。
Googleは、ウェブブラウジング体験の妨げになるものを減らすことを目指しており、これはそうした動きの一環だ。人工知能(AI)を利用してユーザー体験を向上させ、「アンビエントコンピューティング」(技術が直観的になり、背景に融合するというアイデア)を実現するという、同社の全体的目標に結びついている。AIとアンビエントコンピューティングに関する同社の目標については、5月に開催された開発者会議Google I/Oで一部概要が示された。
MLによって、ウェブサイトによる許可リクエストにユーザーが同意する可能性が低い場合、これを自動的にブロックするという。ブロックした場合、その旨が控えめに表示される。
また、GoogleはMLを利用して、Chromeのツールバーをユーザーの利用状況に適応させるという。同社は、片手にシリアル用のスプーン、もう片方の手にスマートフォンを持ち、朝にニュース記事を読む例を挙げた。このような場合、ユーザーは音声を使って検索したいかもしれないし、Chromeからリンクを共有したいかもしれない。こうした状況に合わせて、ツールバーのアイコンが自動で切り替わる。この機能は手動でカスタマイズもできるという。
Chromeには、MLに基づく他の機能も追加される。オンラインでのブラウジング履歴を遡って調べられるChromeの機能「Journeys」では、MLによって、特定のトピックに関する履歴を表示できるようになる。また、ウェブサイトをユーザーが希望する言語に自動翻訳することも可能になる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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