Tenstorrentは6月6日、レノボ・ジャパン代表取締役社長兼NECパーソナルコンピュータ代表取締役執行役員社長で、6月3日に退職・退任していたデビット・ベネット氏を最高顧客責任者として採用したと発表した。
デビッド・ベネット氏は、ゲーミングPC市場におけるLenovoの「Legion」ブランドのシェア拡大や、NECの「LaVie」ブランドの開発を指揮してきた。
前職のAMDでは、アジア太平洋地域および、日本地域のコーポレートバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを担当し12年間勤務。在任中は、HP、Lenovo、Samsung、NEC、富士通など、AMDの最大手のOEM顧客に対して、ワールドワイドのエンタープライズおよび、コマーシャルビジネスを統括した。
現在は、ハローキティなどで知られるサンリオや、プログラミングハウスのD4エンタープライズの社外取締役なども務めている。
Tenstorrentは、次世代コンピュータとAIソフトウェアを開発するハードウェア・スタートアップ。カナダのトロントに本社を置き、米国ではテキサス州オースティンとシリコンバレーに、グローバルオフィスはベオグラードとバンガロールに設置している。
同社によると、技術系企業の形成期における最大の課題の1つは、研究開発に専念することからグローバル市場での成功に移行することだとしており、デビッド・ベネット氏の豊富な経験が開発者と顧客のコミュニティの構築に大いに役立つという。また、同氏のエネルギーと見識の幅は、コミュニティの発展に貢献すると期待した。
デビッド・ベネット氏によると、AI開発者コミュニティへの機能追加や、スタックの内部構造を見ることができるように、コンパイラソフトウェアスタックをオープンソース化すべく、最高経営責任者のLjubisa Bajic氏や最高技術責任者のJim Keller氏と議論を開始しているという。
加えて、開発者が不透明でプロプライエタリ(独占的)なソリューションに阻まれることなく、自分たちの問題を解決できるように活動していくとしている。
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