顔認識システムを手がけるClearview AIは、顔認識に利用できるグローバルなデータベースを作成するためにインターネットやソーシャルメディアから収集した英国民の画像を、システムからすべて削除するよう命じられた。英国のデータ保護当局である情報コミッショナー事務局(ICO)が現地時間5月23日に明らかにした。さらに同社は、750万ポンド(約12億円)超の罰金を支払わなければならない。
また同社は、一般に公開されている英国市民に関する個人データの収集が禁止される。ICOは、同社が英国のデータ保護法に違反していることが判明したとしている。ICOによる今回の処分は、オーストラリア当局と共同で2020年7月に開始したプライバシー法関連の調査を受けたものだ。
Clearview AIは、警察を含む顧客が、同社のデータベースにある写真と一致する画像があるかどうかを確認できるサービスを提供している。このデータベースには同社がウェブから収集した写真が含まれている。そのため、人々のプライバシー権を侵害しているとして、同社は規制当局やデジタル権の活動家から非難を浴びてきた。
米CNETはClearview AIにコメントを求めたが回答は得られていない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」