顔認識システムを手がけるClearview AIは、米国のほとんどの民間企業や個人に対する顔認識データベースの販売を取りやめる。これは、イリノイ州の連邦裁判所で米国時間5月9日に届け出があった、米国自由人権協会(ACLU)との和解案の一環だ。
Clearview AIは、インターネットと人気ソーシャルメディアサイトを巡回し、同意を得ずに人物の画像を収集することで、200億件を超えるという顔画像で構成されるデータベースを構築しているとして、批判を浴びてきた。同社のソフトウェアは、米国の警察や、米連邦捜査局(FBI)、米国土安全保障省などの政府機関に利用されてきた。
ACLUは2020年、イリノイ州の生体情報プライバシー法(BIPA)に違反しているとしてClearview AIを提訴した。この法律は、生体情報の収集を規制する数少ない州法の1つだ。
The New York Timesによると、この和解案では、連邦政府および州の機関、米国の一部の銀行や金融機関に対しては、Clearview AIは今後もデータベースを販売できるという。
ただしACLUによると、イリノイ州では今後5年間、あらゆる民間企業、および法執行機関を含む州または地方の機関にデータベースを利用させることが禁じられるという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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