Elon Musk氏は米国時間5月16日、スパムアカウントをめぐるTwitterの最高経営責任者(CEO)との対立を深める中、同社に対する440億ドル(約5兆6800億円)規模の買収案の再交渉に前向きであることを示唆した。
Bloomberg Newsによると、Musk氏はマイアミで開かれたカンファレンスで、買収価格の引き下げも「論外」ではないと述べたという。同氏は先週、違約金が10億ドル(約1300億円)に上るこの買収手続きを「一時保留」するとツイートしていた。
Musk氏は、買収を進める上での大きな懸念事項として、Twitterが示すスパムアカウントの推定値を挙げている。同社は、偽アカウントやスパムアカウントの占める割合をデイリーユーザーの5%未満と推計している。
Musk氏の新たな発言によって、すでに劇的な展開をたどっているこの買収案が、実現しない可能性があるとの見方が強まった。Twitterの株価16日、8%超下げて37.39ドル(約4820円)となった。Musk氏と同社取締役会が買収に合意した1株54.20ドル(約6990円)を大きく下回る金額だ。
Wedbush SecuritiesのアナリストDan Ives氏は、現状で買収が完了する見込みは50%以下とみている。
「Twitterの取締役会がひそかに恐れているのは、Musk氏が10億ドルの違約金を払い(中略)、おそらくスパムや偽アカウントを理由として買収を取りやめかねないことだ」とIves氏はメモの中で述べた。またその場合、Twitterが訴訟に踏み切る可能性もあるとした。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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