旅行業界向けITソリューションを展開するtripla(トリプラ)は5月19日、宿泊業界向けの現地決済サービス「tripla Pay」の提供を開始すると発表した。初期費用、固定費用無料でより安価の決済手数料を実現する。
tripla Payは、タブレットなどに表示されたQRコードをスマートフォンなどで読み取り、クレジットカード情報を入力することで支払いが完了する非接触型サービス。宿泊先のスタッフにクレジットカードを提示せずに決済ができるほか、宿泊中の決済もできるため、チェックアウト時の手続き時間短縮にもつながる。
「宿泊施設における事前決済の割合は20%弱で、多くのお客様は現地決済を選択する。しかし現地決済におけるクレジットカード払いの手数料は3.5%以上と高く、旅館やホテル側の負担になっている。tripla Payは現地クレジットカード払いの決済手数料をより安価で提供するため、宿泊施設側の負担を軽減するほか、初期導入費用、月額固定費用も無料のため、中、小規模施設にも導入しやすいと考えている」(tripla 代表取締役CEOの高橋和久氏)とtripla Payのメリットを話す。
宿泊施設側は、tripla Payに接続し、支払い情報と金額を入力。支払い情報を保存するとQRコードが自動作成され、そのQRコードを宿泊客に提示する仕組み。支払い情報はtripla管理画面から一覧管理できる。
triplaは、宿泊予約エンジンの「triplaホテルブッキング」やAIチャットボット「tripla AIチャットボット」「tripla エージェント」など宿泊施設に特化したサービスを展開している。高橋氏は「旅行の予約はいわゆるOTAサイトを活用している宿泊施設が多く、旅館やホテルの公式サイトから予約する人は15%程度。しかし、OTAサイトから予約を受けても、宿泊施設が得られる顧客情報は氏名や電話番号などに限られ、リピート利用につながるお客様情報を獲得しにくい。tripla Payを利用してもらうことで、宿泊施設とお客様の接点を増やせる」(高橋氏)と橋渡し役を担う。
すでにテスト導入を開始しており、「フィードバックもいただきはじめたので、追加開発などの対応も始めている」とのこと。「初期費用もランニングコストも不要なため、多くの宿泊施設に使っていただきたい。2023年10月くらいまでに1000件程度の導入を目指す」(高橋氏)とした。
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