ソフトバンクロボティクスは5月9日、5月2日に出資して合弁会社となったくうかんグループのSmartBXを通じて、スマート清掃事業に参入すると発表した。
清掃業界では、人手不足を理由に清掃品質の維持が困難となっており、清掃サービスの価格上昇が続いている。また、コスト構造や清掃品質の明確な基準が定まっておらず、清掃サービス利用時の適切なコスト判断が難しいことも課題だという。
合弁会社となったSmartBXは、デジタル活用により清掃業界における各種課題を解決し、ショッピングモールや空港など、大規模施設を持つ法人向けに清掃サービスを提供している。
床面と立面の清潔度をATP試験で、空気中の清潔度を空気品質センサーで測定し、数値化。100社以上のデータ蓄積による業界別清潔度標準を策定しており、感覚ではなく数値で清掃のアウトプットを定義、モニタリングしているという。全ての清掃結果をデジタルデータと画像で証跡として提供し、見える化することで品質の圧倒的な向上を目指すとしている。
床清掃などの単純作業をロボットで徹底的に自動化し、センサーやスマートフォンアプリを組み合わせて人の作業も効率化。さまざまな業種の問題に合わせた明確なプランを低コストで提案するという。
例えば、スーパーマーケット向けの清掃料金では、スクラバーロボットによる毎日1時間の床面清掃と、清掃スタッフによる毎週1時間の店内重点清掃、メンテ作業で月額9万9800円からとなっている。
なお、SmartBXはソフトバンググループのネットワークにより、ロボット、センサー、クラウドなど、世界最先端のデジタルツールなどを活用。清掃サービスのみだけでなくコンシェルジュも配備し、施設環境に関連するさまざまな問題に対して、24時間365日の電話、オンラインによる受付体制も構築する。
ソフトバンクロボティクスは、ビルメンテナンス業界に新しい流れを呼び込み、新たな清掃様式の提案と付加価値の向上を行うとしている。
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