SBエナジー、ソフトバンクロボティクス、東急不動産は7月26日、ロボットを蓄電リソースとして活用する、バーチャルパワープラントシステム(VPP)を用いた充電シフト実証の実施に合意する、基本契約の締結を発表した。
VPPは、高度なエネルギーマネジメントにより、自然エネルギーの発電設備と電力需要家側の蓄電設備を統合的に制御し、仮想発電所のように機能させることで、電力の需給調整に活用することを目的とした技術。
本実証は、VPPシステムと、その蓄電リソースとしてのロボットの活用による自然エネルギーの拡大、調整力の確保、系統増強の回避等につなげることを目的としている。
3社は共同で、8月2~6日の期間、東急不動産が開発する竹芝地区の「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」において、SBエナジーが構築するVPPシステムと複数のロボットを活用し、太陽光発電の余剰電力によってバッテリーの充電時間をシフトする有効性を検証する。
蓄電リソースとなるロボットは、ソフトバンクロボティクスの人型ロボット「Pepper(ペッパー)」1体と、除菌、清掃ロボット「Whiz i(ウィズ アイ)」および配膳、運搬ロボット「Servi(サービィ)」各1台。
具体的には、「余剰電力量集計」として、SBエナジーが構築するVPPシステムに、太陽光パネルが設置された各家庭の電力データを連携し、余剰電力量を集計。「充電可能量計算」では、蓄電リソースとして使用するロボットのバッテリー容量の情報を、VPPシステム上の計算用仮想バッテリーの情報として入力し、充電可能量を計算する。
また、「制御指示量計算」では、集計した余剰電力量と計算用仮想バッテリーの充電可能量を基に、充電制御指示を行うロボットを選定。さらに「遠隔制御」として、VPPシステムからの充電制御指示に基づき、遠隔操作で対象となるロボットへの充電を行う。
本実証により、SBエナジーはVPPシステムの実用化へ向けた検証を通じて、自然エネルギーの有効活用に向けた仕組み作りを目指す。
ソフトバンクロボティクスは、ロボットソリューション需要の拡大に向け、ロボットのバッテリーを活用した効率的な電力システムの構築を目指し、自然エネルギーによる電力確保の可能性を検証する。
東急不動産は、竹芝エリアで最先端のテクノロジーを街全体で活用するスマートシティのモデルケース構築の一環として、本実証に取り組む。
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