「iOS 16」に期待する新機能まとめ--WWDC開催近づく

　「iPhone」向けOSの次期大型アップデートは、「iOS 16」という名称で6月上旬にAppleの年次開発者会議「Worldwide Developers Conference（WWDC）」で発表されるとみられている。今回のWWDCでは、iOS 16、「iPadOS 16」、「watchOS 9」、「macOS」等のプレビューが期待されているが、われわれが特に注目しているのはiOS 16だ。というのもiOSの大型アップデートは通常、iPhoneに大きな変化をもたらすからだ。

iOS 16は6月6～10日に開催予定のWWDCで発表される見込みだ。
提供：Patrick Holland/CNET

　iOS 16に関する情報はあまり出回っていない。これは発表前のApple製ソフトウェアではよくあることで、発表の日になってようやく、あっと驚く新機能が披露される。

　直近の3バージョンのiOSは似た部分が多く、「iOS 15」は「iOS 14」の、そしてiOS 14は「iOS 13」の延長線上にあった。また、画面デザインの変更は、ユーザー自身が適用するかどうかを選択できた。例えばホーム画面のウィジェットや「集中モード」が気に入らなければ、使わないという選択もできる。目立った変更を適用しなくても、iOS 15では動作を円滑かつ安全にするための改善がバッググラウンドで追加されている。このアプローチはiOS 16にも引き継がれるはずだ。

　iOS 15のリリースから7カ月以上が過ぎた。このバージョンは不具合が少なく、動作はかなり安定している。「SharePlay」などの新機能はロールアウトに時間がかかったが、現在では順調に稼働しているようだ。iOS 16はiOS 15の遺産を引き継ぎつつ、既存のデザインに新たな機能を追加したものとなるだろう。

　しかし、iOSに追加すべき機能や改善すべき点がないわけではない。今回の記事では、われわれがiOS 16に期待する改善点や追加点、修正点をまとめた。その中身は、「Apple Pencil」への対応といった大がかりなものから、ホーム画面のウィジェット強化といった小さいが重要なものまで多岐にわたる。ただし、Appleが実際に何をどう改善したのかを知るには、6月まで待つ必要があるだろう。

写真編集のコピー＆ペースト機能

　iPhoneを使って日常的に写真や動画を撮っている人は多い。iPhoneは写真の撮影だけでなく、編集も同じくらい満足度が高い。編集によく使われる「写真」アプリはインターフェイスが分かりやすいだけでなく、好みの写真に仕上げるための調整ツールも充実している。

　しかし、macOSバージョンの「写真」アプリには、iPhoneにあれば、写真編集をさらに改善したであろう便利機能がある。それが写真の調整内容をコピー＆ペーストする機能だ。この機能は、特にレストランやパーティーなど、同じ場所でたくさんの写真を撮影するときに役立つ。こうした場所では、どの写真も同じ照明・条件下で撮影されているため、1枚の写真を編集したら、その内容を他の写真にコピー＆ペーストするだけでいい。

macOSでは写真アプリでの編集設定をコピー＆ペーストできる。
提供：Patrick Holland/CNET

　現在のiOS 15では、iPhoneで撮影した写真は1枚ずつ調整しなければならない。これは面倒だ。

　iOS 16に調整のコピー＆ペースト機能が搭載されれば、iPhoneの使い勝手はさらに高まるだろう。贅沢を言うなら、Macの「写真」アプリで行った編集をiPhoneの「写真」アプリに適用したり、逆にiPhoneでの編集内容をMacに適用したりできるようになれば最高だが、進化を焦ってはいけない。

常時オンのロック画面

Apple Watchは常時オンのディスプレイを備え、バッテリーを節約しながら重要な情報のみを表示できる。
提供：Apple

　iPhoneの画面がオフになっているときも、時間や通知、不在着信を確認できたら便利だ。こうした機能は一部のAndroid端末にはすでに実装されており、重要な通知があると表示される。この「常時オンディスプレイ」と呼ばれる機能は、Apple Watchでは「Series 5」以降で使えるようになった。iPhoneはまだ対応していないが、iOS 16で採用されればiPhoneでもこの機能を利用できるようになるだろう。