カリスマ経営者は、ゼロから立ち上げた会社をどのような思いで育てあげたのか――。本書では、世界一の総合モーターメーカー、日本電産の創業者である永守重信氏の生い立ちとともに、その経営哲学が明かされている。
永守氏は半世紀前、たった4人で日本電産を立ち上げた。金も設備も知名度もない。まさにゼロからのスタートである。
いまや世界一の総合モーターメーカーとなった日本電産だが、けっして順風満帆に成長してきたわけではない。むしろ困難の連続だったという。そうした困難に、地道に粘り強く、逃げることなく向き合ってきた結果、チャンスをつかみ、「兆円企業」となることができたのだ。
永守氏は本書で、経営の世界では「人生は運が7割、努力が3割」だと実感することが多々あると言っている。ここで永守氏が強調するのは、運が7割を占めるからといって、結果を「運」に丸投げしてはいけないということだ。チャンスを逃さないようにするには、普段からの準備と努力が欠かせないのだという。
本書を読んでいると、何度も「努力」という言葉にであう。努力を積み重ね、一つひとつの出来事にしっかりと向き合う姿勢が何より大事だとあらためて実感することができた。
先の見えない時代を生きぬいていくにはどうすればいいのか。氏の熱い思いに触れ、自分や会社のあり方について深く考えさせてくれる1冊である。
今回ご紹介した「成しとげる力」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。
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