「トップダウン型のリーダー」と聞いて、あなたはどんなリーダー像を思い浮かべるだろうか。独善的?エネルギッシュ?はたまた自信家?人によっては、独裁をイメージするかもしれない。特に日本ではボトムアップ型のリーダーが多く、トップダウン型のリーダーは敬遠される傾向にある。その主な理由は、日本が「空気と協調を重んじる社会」であるからだろう。
例えば会社内での意思決定の場合は、事前に関係各所へ根回しをして、実際の決議はささっと終わらせることも多いだろう。当然根回しも重要だが、このような「調整型の意思決定プロセス」は時間がかかってしまうのも事実だ。コロナ禍をはじめ、社会や経済の環境が目まぐるしく変化する状況下では、素早く決断し、行動することが必要だ。
そういった背景を踏まえて、本書では「挫折」をキーワードに、今あるべきリーダーの姿が語られる。著者の冨山氏は、産業再生機構のCOOを務めた経歴を持ち、数多くの企業の経営改革や再生に携わってきた人物だ。本書には、そんな著者だからこそ書けるリアリティーにあふれたリーダー論・組織論が、凝縮されている。
これから係長や課長になっていく前途ある若手社員、中間管理職として上と下に挟まれながらも奮闘している中堅社員、さらには百戦錬磨の会社経営者にもぜひおすすめしたい1冊だ。それぞれの課題意識に応じた学びが数多く得られることだろう。
今回ご紹介した「リーダーの『挫折力』」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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