ノートPCのなかには、画面操作などに使うスタイラスを本体に格納できるものがある。ペン入力が便利な場面だと、こうした工夫はありがたい。
これに対し、Appleはこの工夫を一歩進め、格納時と非格納時で動作が変わるスタイラスの技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間3月15日に「MOUNTABLE TOOL COMPUTER INPUT」(特許番号「US 11,275,455 B2」)として登録された。出願日は2020年2月12日、公開日は2021年8月12日(公開特許番号「US 2021/0247856 A1」)。
この特許は、何らかのセンサーを備える入力デバイスと、その入力デバイスを格納できるコンピューティングデバイスに関するもの。入力デバイスが格納されている場合と、格納されていない場合とで、ユーザーの入力操作に対する動作を変えるという内容だ。入力デバイスはタッチセンサー付きスタイラス、コンピューティングデバイスはノートPCを想定しており、スタイラスをノートPCのどこかへ格納できる構造になっている。
たとえば、スタイラスがノートPCのキーボード上部に格納された場合は、スタイラス側面にファンクションキーのようなボタンを表示させ、タッチ操作をファンクションキーに対する指示として処理する。スタイラスをノートPCから取り外した場合は、タッチ操作を異なる動きへ変換する、といった制御が可能だ。
また、入力デバイスに触覚フィードバック機能を持たせ、格納されているときだけ振動を伝える、というアイデアにも言及している。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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