アップル、人さし指に装着して残りの指でタッチ操作するUIデバイス--特許取得

 PCを使う場合、カーソルやマウスポインターを動かしたり、描画ソフト上のオブジェクトを動かしたりして、対象物の移動操作を頻繁に実行する。このような操作を指示する方法としては、マウスやトラックパッド、トラックボール、ジョイスティック、トラックポイントなど、多種多様なUIデバイスが使われる。

 これに対し、Appleは人さし指にはめ、残りの指でさまざまな操作を実行可能にするUIデバイスを考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間3月15日に「FINGER-WEARABLE INPUT ASSEMBLY FOR CONTROLLING AN ELECTRONIC DEVICE」(特許番号「US 11,275,456 B2」)として登録された。出願日は2020年3月30日、公開日は2021年4月1日(公開特許番号「US 2021/0096660 A1」)。

登録されたAppleの特許(出典:USPTO)
登録されたAppleの特許(出典:USPTO)

 この特許は、穴の開けられた直方体型デバイスを人さし指に装着し、穴のない残り4面を人さし指以外の指で触れるなどして、ほかの電子機器を操作する技術に関するもの。ただし、クレーム(請求項)では「first digit」(親指)に装着すると書いてあるが、クレームや実施例、図面などの内容から判断して「second digit」(人さし指)の誤記と考えられる。そこで、当記事は人さし指として処理した。

人さし指に装着する直方体型デバイス(出典:USPTO)
人さし指に装着する直方体型デバイス(出典:USPTO)
残り4面にセンサーを搭載(出典:USPTO)
残り4面にセンサーを搭載(出典:USPTO)

 穴のない各面には、指の接触を検知できるセンサーなどが設けられている。たとえば、ある面に触れたらPCのカーソルを下に動かし、別の面に触れたら右に動かす、といった制御が可能だ。複数の面を同時に触れる、触れたままにするなど、触れ方に応じてクリックやドラッグなど、異なる操作も割り当てられるだろう。

カーソルを動かすなどできる(出典:USPTO)
カーソルを動かすなどできる(出典:USPTO)

 なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。

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