さて、現行の2019年モデルのMac Proの運命やいかに。Appleは3月の発表イベントで、Mac Proのアップデートについても触れた。ただし、それは今後のイベントにとっておくとも語った。現行モデルは廃止される可能性が高そうだ。
とはいえ、このMac Proには他のモデルにはない特徴がある。スロットとベイを備えた最後のMacなのだ。メモリを1.5TB(!)まで拡張できる唯一のMacでもある。また、「Xeon」プロセッサーを搭載する唯一のMacであり、Intelのプロセッサーを搭載する2モデルの1つだ。さらに、ラックマウントレール付きで注文できる唯一のMacでもある。
だが、非常に高価でもある。基本スペックで6000ドル(同65万9780円)、フル装備(400ドルのキャスター付きフレームを含まない)で5万2000ドル(同約570万円)だ。そして、Mac Studioを発表した3月8日のイベントで、Mac Proよりはるかに安価なMac Studioが、複数のベンチマークテストでMac Proより性能が高いことを示したとAppleは説明した。
今Mac Proを購入する唯一の動機は、既にMac Proを使っていて、同じ構成のシステムを稼働させ続ける必要がある場合だけだろう。基本的に、この記事を読む前からMac Proが必要であることが既に分かっていたのでなければ、現時点でMac Proを購入すべきではない。Appleがどんな新モデルを出してくるのか待つのが得策だ。
Mac Studioが発表されるまでは、正直に言って私はM1搭載のMac miniが多くのタスクで頼りになるマシンだと思っていた。幅19.7cm、奥行き19.7cm、高さもわずか3.6cmと小型だ。ポートはThunderbolt、USB Type-C、HDMI、イーサネットと、かなり優秀な配列だ。
そして、Macにしては安い。基本スペックのM1モデルはメモリー8GB、ストレージ256GBで699ドル(同7万9800円)からだ。これでも十分高性能だが、強化したいなら、メモリーを16GBにして899ドル(同10万1800円)払うことをお勧めする。後からThunderbolt 3かUSB Type-Cポート経由で外付けの高速ストレージを追加できる。
私はMac miniをかなりの台数購入してきたが、間違いなく価格分の働きをしてくれた。これまで購入してきたIntel搭載Mac miniたちのそれぞれのTCO(総所有コスト)は、構成によって異なるが年間128~264ドル(約1万5000~3万2000円)の範囲だった。
M1搭載Mac miniがこのモデルの未来であることは確かだが、Appleはまだ2018年のIntelベースのMac miniを販売している。このモデルは、(特にメモリーは)M1搭載Mac miniよりも拡張できる。また、「Steam」のゲームの稼働にはIntel搭載Mac miniの方が向いている。ただし、外付けGPUの追加が必要だし、近いうちに生産が終わるだろう。Appleは2022年内に販売を終了すると私はみている。
最近まで、32GBあるいは64GBのメモリーのためだけにAppleから古いIntel搭載Mac miniを購入する人々がいた。Mac Studioの登場で、M1のメモリー制限は、大量のメモリーを必要とする人にとってはもはや問題ではなくなった。
M1搭載Mac miniは非常に良いマシンだ。既にディスプレイを持っているなら、非常に簡単な選択だ。私の妻は、Mac miniに269ドルの43インチTCL Roku 4Kテレビを接続して使っている。Macを使うときは、このテレビがディスプレイとスピーカーとして稼働し、他の仕事をしているときはRoku搭載のスマートテレビとして稼働する。
非常にプロフェッショナルな生産的作業をするのでなければ、Mac miniは私がほとんどの人に勧めるデスクトップマシンだ。
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