Looop、再エネ推進に向け「Looop FITプレミアム」開始--導入ハードル下げ、普及拡大へ

 再生可能エネルギーを中心としたエネルギーサービス事業者のLooopは3月8日、再エネ特措法の改正により導入される「FIP制度」の開始に合わせ、新サービス「Looop FITプレミアム」を開始すると発表した。FIP認定を受けた発電所から電力と環境価値を固定価格で購入する。

固定価格買取のイメージ図
固定価格買取のイメージ図

 FIP制度は、4月1日に施行する再エネ特措法の改正により導入される新制度。2012年に施行されたFIT制度に代わり導入され、市場価格に合わせて発電事業者へ投資インセンティブを提供することで、再エネを自立した電源としていくことを目的にしている。

 Looop FITプレミアムは、発電事業者が抱える新たな課題を解決する手段として提供するもの。FIP基準価格や従来のFIT認定価格よりも高値での固定価格買取ことに加え、FIT制度下と同様の予見性の高い事業計画をサポートする。発電計画をLooopが代行するため、新たな業務負荷を抑え、インバランスによるリスクもLooopが負担する。

 Looop 再エネ事業本部EPC事業部の千葉恵治氏は「FIT制度は、補助輪付きの自転車に乗る子どものようなイメージ。補助輪のようにサポートを受けているため、ふらつかず自分でバランスをとる必要もなかった。しかし、FIP制度は補助輪を外し、自走する必要がある。それは大変勇気がいる作業。その部分を私たちがサポートすることで、再生可能エネルギー発電事業者の導入ハードルを下げ、最終的には再生可能エネルギーの導入拡大につなげていきたい」とした。

FIP制度下でのビジネスモデルイメージ
FIP制度下でのビジネスモデルイメージ

 対象エリアは、沖縄と離島を除く全国で、これから発電所を建てようと検討中の法人や個人、すでに売電を開始している発電所所有者などを対象に提供していくとのこと。想定買取価格は各取引先との相対契約になる。

 Looop 代表取締役社長の中村創一郎氏は「同様のサービスは他社からも出てくると思うが、Looopの提供開始が第1弾と考えている。私たちの強みは需給管理と複合的な提案ができること。発電所を作るだけでなく電気を届けるまでやってきた。再生可能エネルギーは太陽光や風力に左右される不安定な電源だが、それをコントロールする蓄電池やVPPに力を入れている。コントロールすることで、再生可能エネルギーの弱点を補える。ここまでを含め一気通貫で提供できる」とした。

Looop 代表取締役社長の中村創一郎氏と再エネ事業本部EPC事業部の千葉恵治氏
Looop 代表取締役社長の中村創一郎氏と再エネ事業本部EPC事業部の千葉恵治氏

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