ソーシャルネットワーク「Facebook」は、短尺動画アプリ「TikTok」との競争をますます過熱させている。
Metaは米国時間2月22日、Facebookの短尺動画機能「Reels(リール)」の提供を150カ国以上に拡大するとともに、クリエイターが短尺動画で収益を上げられるようにするための手段を拡大すると発表した。リールの提供拡大は、10代に人気のTikTokや「Snapchat」などのアプリと競争する中、Facebookのデイリーアクティブユーザー(DAU)増加に寄与する可能性がある。FacebookのDAUは、2021年の最後の3カ月間で19億3000万人から19億2000万人になり、初めて減少した。これは主に発展途上国での減少によるものだ。
2021年9月に米国で最初にリリースされたFacebookのリールは、最大30秒の動画を作成できるというものだった。同社は今回、動画の長さを最大1分に延長した。リールは2020年から、Metaの写真・動画共有アプリ「Instagram」でも提供されている。
Metaによると、FacebookとInstagramでユーザーが費やす時間の半分を動画が占めており、リールは同社で最も成長著しいコンテンツ形式だという。Metaは短尺動画の取り組みを強化しているが、リールが「フィード」や、24時間後に自動で消滅する「ストーリーズ」ほど多くの広告収入を生まないことも、以前指摘していた。リールにはこれらほど多くの広告が含まれていない。
同社は、リールの閲覧数に基づいてクリエイターに最大で月額3万5000ドル(約400万円)を支払う報酬プログラムを、今後数カ月のうちにより多くの国に拡大することを明らかにした。また、リールの新たな広告形態のテストも拡大するほか、ファンがバーチャル商品「スター」を買ってリールのクリエイターに贈れる機能もテストしているという。受け取ったスターごとに、Metaからクリエイターに1セント(約1.2円)が支払われる。
同社はリールに他の機能も追加している。TikTokの「デュエット」のように、他のユーザーの動画をヒントにした新しい動画を作成できる「リミックス」が可能になった。また、リールをストーリーズで共有できるようになるほか、動画コンテンツのハブである「Watch」でリールが表示されるようになる。FacebookとInstagramに同時に投稿するクロス投稿についても、リールへの対応を検討中だとしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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