ココナラ、起業家と専門家をつなぐVC「ココナラスキルパートナーズ」を設立

 ココナラは2月9日、全額出資の子会社として「ココナラスキルパートナーズ」(CSP)を設立すると発表した。新規事業としてマッチングプラットフォーム型のベンチャーキャピタル(VC)事業を開始する。また、米国で和菓子ブランドを展開するCashi Cakeが第一号投資先に選ばれたことも発表した。

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ココナラスキルパートナーズ代表取締役社長の南章行氏

 CSPでは、VCのエクイティ投資によるリターンを活用し、マッチングプラットフォーム型のVC事業を展開。1000万円から1億円までの投資に加え、ココナラ創業者である南章行氏のほか、マーケティング、デザイン、プロダクト開発、弁護士、人事、PRなど、スタートアップ企業の成長に必要不可欠な高度なスキルを有する各領域の専門家“スキルパートナー”による、起業家の抱える課題解決のためのメンタリングを無償で提供するとしている。

 これにより、シードからアーリーステージの起業家と、志を支援するスキルパートナーとの出会いを生み出すという。スキルパートナーは、活動した期間やサポートの内容、投資企業からの評価などに基づき、「擬似的な投資持分」を獲得。ファンドのポートフォリオ運用成績に応じ、投資益の分配を受けられる。また、起業家の課題に応じ、新たなスキルパートナーを招聘することもあるとしている。

 
 
ココナラスキルパートナーズの「スキルパートナー」
ココナラスキルパートナーズの「スキルパートナー」

 同社は、スタートアップでは、創業期にあたるシードからアーリーステージを経験豊富で高スキルな人材がサポートすることで、ビジネスの成功確率の向上、不必要な失敗の回避が期待できると説明。また、スタートアップ企業の成長に不可欠なマーケティングやデザインプロダクト開発といった領域では、起業家の志を支援したい高スキルな人材が多く存在するものの、「報酬スキームが成り立たない」ため、初期スタートアップと高スキル人材のマッチングはあまり起こっていないと指摘する。

 そこでCSPは、VCのエクイティ投資によるリターンを活用して、ココナラが創り上げてきた「スキルを持った人材」と「誰かの助けを必要としている人や企業」をつなぐスキルマッチングというコンセプトを、「極めて高度な専門スキルをもった人材」と「専門スキル不足に直面するスタートアップ企業」のマッチングへ適用することで、従来の課題を解消したいという。

 CSP代表取締役社長の南氏は、新会社の設立にあたり以下のようにコメントした。

 「2012年、ココナラを起業した当時を思い出すと、あらゆる領域において知識・経験が足りず、とても苦労したのを覚えている。また、ココナラを創業して以来、素晴らしいスキルを持った方々と出会い、どなたの根底にもある『誰かの役に立ちたい』『頑張る人を応援したい』という想いにたくさん触れてきた。一方で、特に一流の専門家の方ほど、タイムチャージ的ではない働き方の模索や、相場があがったことによるクライアント選択の自由度の欠如など、各種の悩みを持っていることも理解した。そこで、志を持った起業家の課題と、一流の専門家の想いを、ココナラらしくマッチングで解決する、プラットフォーム型のベンチャーキャピタルを立ち上げた。日本のトップクラスのスキルを志あるスタートアップに活かすことで、ともに新しい産業・輝かしい未来を作り出す道筋を確立する。異能・才能を持った人のロールモデルとなるような新しい働き方を提供する。そんなチャレンジを、ココナラスキルパートナーズは行っていきたい」

第一号投資先となるCashi Cakeは、ロサンゼルス発の和菓⼦D2C「MISAKY.TOKYO(ミサキ・トウキョウ)」などを展開。同社は、ココナラスキルパートナーズのほか、千葉道
場ファンドやHeadline Asiaなどから1.2億円を調達した
第一号投資先となるCashi Cakeは、ロサンゼルス発の和菓⼦D2C「MISAKY.TOKYO(ミサキ・トウキョウ)」などを展開。同社は、ココナラスキルパートナーズのほか、千葉道場ファンドやHeadline Asiaなどから1.2億円を調達した

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