1月中旬に発表されたMicrosoftによるActivision Blizzardの買収計画について、反トラスト法(独占禁止法)関連の審査を米司法省ではなく米連邦取引委員会(FTC)が担うことになったと、Bloombergが米国時間1月31日に報じた。
Microsoftは1月、Activision Blizzardを687億ドル(約7兆8800億円)で買収する計画を発表。今後18カ月のうちに完了予定のこの買収が実現すると、Microsoftは、戦争シミュレーションシリーズの「Call of Duty」やファンタジー大作「World of Warcraft」などの人気ゲームシリーズを擁する世界3位のビデオゲームメーカーとなる。
今回の審査では、ゲーム機「Xbox」を開発するMicrosoftがActivision Blizzardを傘下に収めることで、人気ゲームタイトルに対する競合他社のアクセスが制限され、競争が阻害される可能性などについて調査するとBloombergは伝えている。
この買収計画は厳しく調査される可能性がある。FTCと司法省反トラスト局は1月、米国業界は近年集中化が進んでおり、2020年と2021年の合併申請の急増によって状況はさらに悪化する恐れがあるとして、合併のガイドラインを改訂すると発表した。また、FTCのLina Khan委員長は、デジタル市場における反トラスト法の執行には異なる視点が必要だと述べ、FTCは消費者の不利益だけに着目して反トラスト法を執行するという視点を転換して、反トラスト法違反によって従業員や他の企業に害が及ぶかどうかを検討することを示唆していた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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