日本航空(JAL)は2月1日、東京都の隅田川流域で、ドローンによる医薬品配送の実証実験を実施すると発表した。KDDI、ウェザーニューズ、Terra Drone、東日本旅客鉄道(JR東日本)と共同で、2月8日~10日(予備日は同15、16日)まで実施し、隅田川上空を約2km飛行する。
今回の実証実験では、東京都内で初めて、永代橋などの隅田川に架かる複数の大橋をドローンで横断する。2022年度内の法施行が予定されている「有人地帯における補助者なし目視外飛行(レベル4飛行)」を見据え、メディセオ新東京ビル(東京都江東区)から聖路加国際大学聖路加国際病院(東京都中央区)への配送を想定し、隅田川大橋付近(A地点)から佃大橋付近(B地点)にかけて、3つの大橋を横断する。
国が定める「ドローンによる医薬品配送に関するガイドライン」に基づき、配送中の温度変化や固定状況のほか、1機体につき1日当たりの配送可能回数、発注から納品までの所要時間や、プロセスなどのオンデマンド配送の実現性について検証する。
今回の実証実験で使用する機体は、ACSLの「ACSL-PF2」。最大積載量は2.75kg、連続飛行時間は29分(積載物なしの場合)。アームとボディの一体成型により強度を確保した設計で、防じん・防水機能(IP54)も併せ持つ。非GPS環境下で自律飛行可能なモードや、電波途絶時のフェールセーフ機能なども搭載している。
世界でも有数の人口集中地区である東京都内での飛行ということもあり、リスクを最小限に抑えるため、隅田川上空を飛行ルートに選定したという。JALが培ってきた空の移動に関わる運航、安全ノウハウと、KDDIの運航管理システムの活用による十分な安全管理で、実証を可能にする運航体制を整えたと説明する。
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