カリフォルニア州の検察当局は、一部自動化された運転支援システムを利用する運転者を重罪で起訴した。こうした状況で運転者が重罪で起訴されるのは、全米で初めてのケースとみられる。2019年に起きたTeslaの運転支援システム「Autopilot」が関わる死亡交通事故に関与していたTesla車の運転者1名に対し、ロサンゼルス郡地区検察局が自動車運転業務上過失致死罪2件の申し立てを行った。
AP通信の報道によると、検察当局は2021年10月に起訴した。Kevin George Aziz Riad被告が、Teslaの「Model S」を運転していた際、Autopilotを起動させた状態で赤信号を無視して走行し、別の車両と衝突して相手方の車両に乗っていた2人を死亡させたという。
2020年には、アリゾナ州の検察当局が、安全対策で乗車していたUberのドライバーを過失致死罪で起訴した。ドライバーが乗っていた自動運転SUVが歩行者1人をはねて死亡させる事故を起こしたためだ。問題の車両は試験段階だった。Riad被告は、一般の消費者が購入可能で、現在公道で使用されている一部自動化された運転技術を使用していた。問われている2件の自動車運転業務上過失致死傷罪は、そのような自動運転技術を使用する運転者が被告となる米国で初めてのケースと考えられる。そのため、今回の裁判はTeslaのAutopilotやベータ版の段階にある「Full Self-Driving(FSD)」技術だけでなく、General Motors(GM)の車両に搭載されている「Super Cruise」や、Fordの新しい「BlueCruise」技術のような、他の自動車メーカーが提供する同様のシステムを使った運転者が事故を起こした場合の前例となる可能性がある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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