ADKマーケティング・ソリューションズ(ADK MS)は12月16日、MaaSの社会実装に向けた消費者の行動変容に関する実証実験を実施すると発表した。
経済産業省近畿経済産業局が実施する「地域新MaaS創出推進事業」の選定プロジェクトとして、12月17日から2022年1月31日の期間に実施する。
同社は11月、大阪商工会議所のMaaS社会実装推進フォーラムに設置された「異業種連携による生活者行動データ共同取得実証実験WG」とともに、生活者の態度変容を明らかにする実証実験として、「アクトシェア」キャンペーンを実施。大阪市梅田の商業施設「HEP FIVE」で専用アプリを通じて取得した行動データをもとに、生活者の態度変容を明らかにしていた。
今回の実験では、11月の実証実験で明らかになった生活者態度変容のデータをもとに、地域や業種を拡大。商業施設、アパレルショップなどの協力を得て、アフターコロナを見据えた都市中心部の混雑回避と集客の両立を目指す。
オフピーク時間での特典付与による来訪ピークシフトを促すと同時に、交通費やマイクロモビリティの無料サービスによるモーダルシフト(トラックなどの自動車で行われている貨物輸送の、環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用への転換)を促進する施策を実施。集客回復と混雑や密集回避の最適化に向けた検証を行う。
具体的には、「大阪は、おしゃれしてゆったり歩くといいことがある!」をテーマに、アクトシェアキャンペーンを継続。大阪府大阪市(梅田、京橋地区)ターミナル駅周辺の商業施設やアパレルショップなどで実施する。
第1弾では、施設の買い物ピーク時間を割けて来店した人へ、割引きクーポンなどの特典を付与する。
第2弾では、アパレルEC商品の店頭受け取り、取り置きなどのシステムを活用。来店を予定する購入者に対して、シェアサイクルの利用券や鉄道無料券を配布する。混雑の回避とコロナ禍で低下したリアル店舗での集客の回復を目指すという。
同社は、「おしゃれをしてゆったり街を歩きたい」「でも、密は回避したい」という相反するニーズに応え、ニューノーマル時代における購買体験機会の創出と提供を実現していくとしている。
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