MRTは11月1日、MONET Technologies、大日本印刷、オリエンタルコンサルタンツ、三重広域連携スーパーシティ推進協議会と連携し、三重県の6町(大台町、多気町、明和町、度会町、大紀町、紀北町)で「オンデマンド医療MaaS」の実証実験を開始すると発表した。実施期間は、11月4日から12月27日まで。
同社は、内閣府・総務省・経済産業省・国土交通省が連携し選定する令和3年度スマートシティ関連事業のうち、経済産業省「無人自動運転等の先進MaaS実装加速化推進事業(地域新MaaS創出推進事業)」の実証事業に関わる受託事業者に選定されている。
同実験は、過疎化・高齢化が進行しつつある地域の医療課題の解決を目指して行われるもので、MONET Technologiesが提供するマルチタスク車両を活用し、看護師や保健師が患者の自宅を訪問。車両内で保健指導や受診勧奨を行うほか、ビデオ通話を用いて病院内の医師によるオンライン診療やオンライン健康相談などを行う。
実施地となる6町は、人口減少と高齢化という共通の地域課題がある。また、公共交通機関が乏しい中山間地域が存在しており、医療へのアクセスが困難なことによる慢性疾患の重症化や、医療費増大などの問題が生じているという。
加えて、地域住民の健康を守る医療機関が減少しつつあり、住民の健康管理を継続していく上で、医療へのアクセスに不安を抱える住民をいかにサポートするかが課題となっている。
一方、中山間地域を中心とした地域における公共交通の多くは、自治体の負担により運営され、自治体の財政を圧迫する要因にもなっている。
そこで、地域住民の医療アクセスの改善や、オンライン診療などの新たな受診機会の創出により、健康意識の高まりや行動変容を促して医療費抑制につなげることを目的に、6町が連携してマルチタスク車両を運用する。また、共同運用による財政負担の軽減についても検証するとしている。
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