ノートPCは、キーボードに対する画面の角度が変えられるようになっていて、使う際の姿勢に合わせて調整できる。逆に、いざ使おうとしたときに角度が適切でないと画面が見にくいので、いちいち手で調整しなければならない。
これに対し、Appleはユーザーに合わせて角度を自動調整する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間12月2日に「SELF-ACTUATING HINGE MECHANISM FOR ELECTRONIC DEVICE」(公開特許番号「US 2021/0373610 A1」)として公開された。出願日は2020年5月27日。
この特許は、キーボード部と画面部がヒンジで接続され、角度調整可能なクラムシェル型のノートPCに関するもの。ヒンジ部を動かすことで、ユーザーの見やすい角度に画面部の向きを調整できる。ヒンジ部は形状記憶合金で作られており、アクチュエーターで角度の変更が可能だ。さらに、使おうとしているユーザーの位置などを得るために、カメラのようなイメージセンサーを搭載している。
そのうえで、センサーで取得した映像からユーザーの顔や目の位置、視線を検出し、画面の角度が適切でなければアクチュエーターを使って調整する。この仕組みにより、画面が見やすい角度へ自動的に調整される。
さらに、ノートPCを閉じた状態から開いた状態へ動かすアイデアにも言及している。たとえば、天板部分にタッチセンサーを設けておくことで、指などで触れただけで画面を開く、という動作が可能になる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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