富士通Japanら3社、電子カルテシステムとAI診療支援を連携した実証実験を開始

 国立病院機構名古屋医療センター、富士通Japan、プレシジョンの3者は11月10日、富士通Japanの電子カルテシステム「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-HX」と、プレシジョンのAI診療支援「今日の問診票」を連携させた実証実験を、名古屋医療センターにおいて開始すると発表した。期間は、11月10日から12月31日まで。

 コロナ禍における医療機関の問診に関わる負担軽減や診療の質向上に向けた取り組みだ。昨今、多くの医療従事者が、限られた人的リソースで、新型コロナウイルス感染患者と他の疾患をもつ患者に対する診療を行っている。名古屋エリアの基幹病院として、いち早く新型コロナウイルス感染患者を受け入れてきた名古屋医療センターにおいても、日々の問診や診察、診断、ワクチン接種など、幅広い業務に対応する医師・看護師の負荷が大きな課題となっている。


 これらの課題解決に向け、富士通Japanの「HOPE LifeMark-HX」とプレシジョンのAI診療支援システム「今日の問診票」を連携させた実証実験を開始する。

 なお、同実験はスタートアップ企業と富士通グループの技術や製品などを組み合わせることで、新たな価値提供を目指す「富士通アクセラレータープログラム」にプレシジョンが採択されたことを契機とした取り組みになるという。

 同実験では具体的に、「HOPE LifeMark-HX」と「今日の問診票」を連携させることにより、患者が院内タブレットに入力した詳細な問診内容から、AIが電子カルテの下書きを作成する。

 また、約2000名の著名医師の監修による医学情報データベースを検索し、症状や所見、鑑別診断、治療方法などの診療に関わる詳細情報を電子カルテシステムの画面へと表示する。

 これらの情報を、医師の診療やカルテ作成、看護師の問診などに活用することで、患者サービスの向上における有効性や医師の診察などの負荷軽減における有効性、看護師やクラークの問診確認作業などの負荷軽減における有効性を検証する。

 今後、3者は同実験に用いた連携機能の拡大を図るとともに、ニューノーマル時代における安心・安全な医療の提供を目指して、AIなどのデジタル技術を活用したヘルスケア分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していくという。

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