kanataは1月23日、音声認識と構文解析を組み込んだクラウド型電子カルテ「Voice-Karte」を開発したと発表した。
同社が開発した構文解析は、自然言語からソフトウェアが必要とする情報を抽出したうえで、自動変換する技術。
同社によると、電子カルテが登場してから20年近くたつが、診療所における電子カルテの普及率は4割未満にとどまっているという。
一方で、電子カルテに移行していない診療所の医師達からは、「電子カルテを導入すると、記載や検索に時間と手間を要するので、患者と向き合えなくなる」という声があった。そこで同社では、このような声に応え「紙カルテの進化形」としての電子カルテの開発に取り組んでいた。
Voice-Karteは、診察時の医師と患者の会話を録音した音声ファイルから、自社開発の構文解析を通すことにより、オーダーを自動発行できるのが特徴。これにより、主訴、所見などの記載、オーダーの発行を数クリックで行えるようになり、患者と向き合う時間が増やせるという。
同社では今後も、クラウドの特性を生かして順次機能を拡張する。その第1弾として、医師が重要と考えたカルテに、1クリックで「ふせん」のようなしるしを付加できるバーチャルな「ふせん」による検索機能を2月にも追加予定としている。
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