Googleの親会社Alphabetは米国時間11月4日、人工知能(AI)の進歩を活用して創薬プロセスを加速するための新会社Isomorphic Labsを設立したと発表した。創設者で最高経営責任者(CEO)となるのは、Alphabet傘下のAI開発企業DeepMindと同じくDemis Hassabis氏だ。
「パンデミックによって、優秀な科学者と臨床医が疾病を理解してそれと闘うために日々行う、命にかかわる取り組みが広く知られるようになった」と、Hassabis氏は発表の中で述べた。「最先端のコンピューティングおよびAI手法の基礎的な活用は、科学者が自らの取り組みを次のレベルに引き上げるのに役立ち、創薬プロセスの大幅な加速につながるだろう」(同氏)
Hassabis氏は、DeepMindの「AlphaFold2」の画期的な成功に触れた。AlphaFold2はAIを活用して、タンパク質の立体構造をそのアミノ酸配列から直接予測するものだ。
「AI手法は、データ分析だけでなく、複雑な生物的現象の強力な予測および生成モデルの構築にもますます用いられるようになる。AlphaFold2は、それを示す重要な最初の証拠だが、はるかに多くの証拠が今後現れるだろう」(同氏)
Hassabis氏は当面、DeepMindとIsomorphic Labsの両方のCEOを務め、「両社の関連する部分での協調を促す」予定だという。具体的な対象分野はまだ発表されていないが、同社は近い将来、製薬会社やバイオメディカル企業と提携する計画で、現在は、経営、科学、エンジニアリング、運用関連のいくつかの主要な役職に就く人材を探しつつ、計算化学者、医化学者、機械学習の専門家の採用を進めている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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