Epic Gamesは独自の決済システムを無効にすると約束したにもかかわらず、Appleは現時点でEpic Gamesを「App Store」に復帰させないと通告したという。Epicの最高経営責任者(CEO)、Tim Sweeney氏がTwitterとブログ記事で、一連の電子メールを公開した。
2020年8月、EpicがAppleの決済システムと30%の手数料を迂回する新しい決済システムを導入したことを受けて、AppleはEpicの「iOS」開発者アカウントを停止した。この禁止措置が発端となってEpicはAppleを提訴し、どちらの勝訴ともいえない判決が米国で下されたのは2週間前のことだ。
その判決では、App Storeのガイドラインに違反したとしてEpicのiOS開発者アカウントを停止したAppleの行為は、合法と判断された。
Epicは控訴しており、裁判所は現在、控訴を受理するべきかどうかを検討している。
Appleから送られたとしてEpicが公開した電子メールの1つである、9月21日付けのメールには、米国の訴訟が終了するまでApp Storeへの復帰を認めないと書かれている。代表作「フォートナイト」を含むEpicのアプリは、まだ同ストアで提供されないということだ。
「Appleは、Epicの開発者アカウントを復活させないという自由裁量権を行使した。また、Appleは地方裁判所の判決が確定し控訴不能になるまで、復活の要請が再びあっても検討しない」と電子メールには記されている。
そのメールでは、上述の判決を挙げて、AppleがApp StoreにおいてEpic関連のアカウントを停止するのは同社の権利の範囲内であり、Epicの開発者アカウントを復活させないことが認められているとしている。
Sweeney氏はツイートで、「他のすべての者に適用される同じ規則に従う」ことに同意すればEpicをApp Storeに復帰させるという約束を破ったとして、Appleを非難した。
これは、Appleの広報担当者が2週間前に電子メールで出した声明に触れたものだ。その声明には、「ずっと述べてきたように、他のすべて者に適用される同じ規則に従うことに同意するならば、EpicがApp Storeに復帰することを歓迎する。Epicは契約違反を認めており、現時点では、同社の開発者アカウントを復活させる法的根拠がない」と記されていた。
「Appleは嘘をついた」とSweeney氏はツイートした。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス