Googleは米国時間9月10日、同社が複数の国で不正に派遣労働者などの臨時スタッフに低い賃金を支払っていたと報じられたことを受け、給与とコンプライアンスの慣行を見直すと述べた。
10日のThe New York Times(NYT)とThe Guardianの報道によると、Googleは一部の国で、臨時の労働者に同じポジションの正社員と同等の賃金を支払うよう求める法律を回避していることを少なくとも2年以上前から認識していたが、否定的な注目を集めることを恐れて状況の修正を先延ばしにしたという。
6月に内部告発者が米証券取引委員会(SEC)に提出した申し立てでは、そのような法律のある国で、Googleは9年に及ぶ未払い給与1億ドル(約110億円)以上を支払う義務を負っている可能性があるとされていたとNYTは報じている。
Googleの最高コンプライアンス責任者であるSpyro Karetsos氏は声明の中で、「このプロセスが、当社が企業として保持している高い基準に沿った形で処理されていないことは明らかだ」と述べた。 「端的に言えば、この件に関して間違っていた点は何か、なぜこのようなことが起きたのかを理解し、修正するつもりだ」
Googleは賃金格差を確認するために、状況の徹底的な見直しを実施しているとKaretsos氏は述べた。しかし、Googleは賃金平等の「ベンチマーク」率を上げていなかったが、臨時労働者に対する実際の支払いは増加しており、比較的多く支払われていたと同氏は言う。
賃金の平等に関して、シリコンバレーで注目を集めるようになっている。Appleの従業員は9月に入り、最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏らに対し、Apple全体で「透明で公正な給与」を提供することなど、複数の要求について説明する書簡を送っている。Googleでは派遣社員などの臨時労働者と正社員の格差は広がっていると報じられている。一部の批評家は、同社が福利厚生と会社情報から臨時職員を遮断するシステムを作り上げているとして非難しているという。
NYTによると、Googleは賃金格差を認識していたが、時給を突然20~30%引き上げれば問題への注目が集まる可能性があると懸念した。妥協案として、同社は2021年の新規雇用者のみを対象に適正な率の給与を支払うことにしたという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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