Intel傘下のMobileyeは、独ミュンヘンで現地時間9月7日に開幕したモーターショー「IAA Mobility 2021」で、新たな自動運転タクシーを披露した。
この車は、中国の電気自動車(EV)メーカーNIOの電動SUV、「ES8」にMobileyeの自動運転システム「Mobileye Drive」を搭載したもの。同システムを搭載した商用の無人配車サービス向け自動運転車をMobileyeが披露するのは、今回が初めてだ。Mobileye Driveはレベル4の自動運転システムであり、特定の条件下で人間の操作を必要としない。これを実現するため、この車には13台のカメラ、3台の長距離LiDARセンサー、6台の短距離LiDARアレイ、6台のレーダーユニットを搭載している。おそらくジェット戦闘機よりもハイテクなハードウェアだといえるだろう。
Mobileyeは2022年にミュンヘンでテストを開始し、その後ドイツの各地や欧州、イスラエルのテルアビブにも拡大していく計画だ。当面、走行中は訓練を受けたドライバーが、車両が自律的に動作するのを監視する。ドイツの法律は現在、自動運転車がドライバーなしで走行することを認めている。
Mobileyeは公道に展開する自動運転タクシーの数を明らかにしていないが、レンタカー大手のSixt SEと提携している。運用を容易にするために、車両はSixt SEのモビリティプラットフォーム「ONE」に組み込まれる。これにより、単一のアプリを使ってレンタカーを借りたり、配車サービスを利用したり、車のサブスクリプションサービスを契約したりできるようになる。
Mobileyeがミュンヘンの自動運転タクシーを所有し、Sixt SEがそれをメンテナンスする。EVは化石燃料式の自動車に比べ維持管理の作業がはるかに少なくて済むが、それでも時々メンテナンスは必要だ。
まだ現実的ではない話だが、自動運転車は将来的に生活の一部になる可能性がある。 Mobileyeは、今回の大規模な自動運転タクシーの展開により、このエキサイティングな技術を推進している。すべてが計画通りに進めば、レベル4の自動運転車を意外と早く購入できるようになるかもしれない。 Mobileyeの最高経営責任者(CEO)であるAmnon Shashua氏は、このテクノロジーに強気だ。同氏は2024年か2025年までには消費者向けに提供できるかもしれないという、野心的な予測をたてている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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