東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)を影で支えるロボットの存在があることをご存知だろうか。パナソニックは、人が行う作業を自動化もしくはアシストする、ロボット掃除機やパワーアシストスーツを提供。重いものを持つときのアシストをしたり、広範囲に及ぶ掃除作業を担ったりと、まさに「縁の下の力持ち」として活躍しているという。
パナソニックが提供したロボットは、腰の負担を軽減するパワーアシストスーツ「ATOUN MODEL Y」、大会ボランティアやスタッフの歩行をサポートするパワーアシストスーツ「ATOUN HIMICO」、ATOUN MODEL Y」に腕のアシスト機能を追加し、競技機器などの運搬を支援する「ATOUN MODEL Y + kote」と、ロボット掃除機の開発モデルなど。
今回の取り組みについて、パナソニックは「2014年に国際パラリンピック委員会(IPC)とワールドワイドのパートナー契約を結び、オリンピックでは、映像音響システムや白物家電など、パラリンピックではアシストスーツや座って浴びる『Theシャワー』、高齢者施設向けユニットバス『アクアハート』などを提供している。東京2020大会では、体力に左右されずに働ける社会や先進的な現場づくりに加え、高齢者や荷物の多い人などあらゆる人をターゲットに、暮らしやすい社会の実現を目指していきたい」と話した。
東京2020大会では、アシストスーツのATOUN MODEL Yがパワーリフティングの重りを交換する際にスタッフが使用。重りは1日に何回も変える必要があり、腰への負担が大きいが、腰部分をアシストすることで、負担の軽減につながったとしている。
同様に砲丸投げでも、砲丸を回収するスタッフが腰に加え腕の負担を軽減するATOUN MODEL Y+koteを装着。砲丸の重さは最大で7kgあり、腰と腕に負担がかかっていたという。
ATOUN MODEL YとATOUN MODEL Y+koteは、すでに実用化されており、物流、工場、農業などの現場で活用されている。
開発中のロボットも東京2020大会でお披露目されている。清掃部門では、ロボット掃除機の開発モデルがメインプレスセンター内を清掃。ロボット掃除機というと家庭用のイメージがあるが、こちらは業務用を想定しているとのこと。ロボット掃除機は、広い場所での位置把握が難しく、技術的に課題があるとされていたが、カメラやLiDAR(ライダー)を搭載し、人や壁、障害物といった掃除環境を高精度に自動認識。事前の片づけなしで、安全に床面を自動で掃除し、大会期間中の清掃員の作業負荷を軽減しているという。また、「ナノイー X」を搭載し、集塵BOXを除菌。ロボットが担うことで人との接触も減らせるという。
国立競技場内でも、開発中の歩行支援用パワーアシストスーツATOUN HIMICOが、清掃スタッフをサポートする。歩行の動きをセンサーで検出し、腰部のモーターと両膝のサポーターをつなぐワイヤーによって、歩行中の脚の持ち上げ下げを補助するため、歩行による移動が長時間にわたる大会スタッフの疲労軽減に役立つとしている。
提供期間は7月中旬から9月中旬まで。アシストスーツは20数台を提供しており、大会終了後の空港内における荷物の搬送までを担う予定だ。(記事内の写真はすべてパナソニック提供)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」