パナソニックは8月2日、OHラジカル生成量が「ナノイー」の100倍になる新「ナノイー X」デバイスを開発したと発表した。空気の浄化効果や脱臭効果がさらに向上するとしている。あわせて、新ナノイー X搭載モデル第1弾として加湿空気清浄機「F-VXU90」も発表した。
ナノイーは、2003年に空気環境の改善を目的として開発されたデバイス。水に包まれたナノサイズの微粒子イオンで、その中にある「OHラジカル」がさまざまな物質を変性して抑制することで、除菌や花粉、カビの抑制、脱臭などにつながる。
2009年のナノイーに比べ、2016年に登場した「ナノイーX」は10倍のOHラジカル量を持つが、今回登場した新ナノイーXではさらに10倍となる毎秒48兆個を実現。過去最高の高濃度ナノイーにより、花粉、アレル物質、ニオイ、カビをスピード抑制、脱臭し、快適な室内環境を実現する。
高濃度ナノイーを実現できたのは、従来のナノイー Xデバイスが採用する4本針形状の対極板を用いた集中放電「マルチリーダ放電」から、円周状に放電してOHラジカル生成領域を増加させた「ラウンドリーダ放電」へと進化したため。これは、山形大学 名誉教授の東山禎夫氏と共同で開発したという。
パナソニックでは、新ナノイーXの開発発表にあわせ、搭載第1弾商品となる加湿空気清浄機「F-VXU90」を発表。9月21日に想定税込価格10万7000円前後で発売する。
ナノイー比100倍となるOHラジカルを生成する新ナノイー Xを新搭載し、花粉を99%抑制する時間が従来品比で4分の1にまで減少。好評の「3Dフロー花粉撃退気流」とあわせ、花粉対策やハウスダスト対策を徹底する。
独自の「ミルエア」アプリを使えば、部屋の空気の状態や稼働ログの確認、メンテナンスサポート、自分だけの運転モード「わたし流運転」の設定が可能。外出先や別の部屋からでもオン、オフの操作に対応する。サイズは幅398mm×幅640mm×奥行き287mmで、重量約11.4kg。木目調とホワイトの2色をそろえる。
ナノイーXは、エアコン、加湿器など現在34製品に搭載されているほか、カーエアコン、鉄道会社などへの採用も進んでおり、今後は順次新ナノイーXの搭載モデルを増やしていくとしている。
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