PCの画面がGUIになって以降、操作するには何らかのポインティングデバイスが欠かせなくなった。そうしたなか、ノートPCは薄くする必要があるため、多くがトラックパッドを採用している。ただ、PCの操作性を大きく左右するものなので、ユーザーの好むポインティングデバイスは多種多様だ。ノートPCユーザーの場合、わざわざマウスを使う人も多い。
これに対しAppleは、キーボードから取り外したキーをポインティングデバイスとして使うための技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間8月19日に「DEPLOYABLE KEY MOUSE」(公開特許番号「US 2021/0255711 A1」)として公開された。出願日は2020年2月19日。
この特許で説明されているデバイスは、あるキーが取り外し可能なキーボードで、そのキーは通常だと文字入力用として、取り外すとポインティングデバイスとして機能する。つまり、マウスなどを別に用意することなく、必要に応じてポインティングデバイスが使える。
取り外すキーには位置センサーが組み込まれていて、マウスと同じように動かして操作できる。センサーの種類を変えれば、傾けてポインターを動かすジョイスティックや、ある方向に力を加えて使うトラックポイントのようなポインティングデバイスも実現可能だ。
キー表面に触れて操作するタッチパネルとしての機能も付加できる。もちろん、クリック操作用の機構も組み込める。
取り外してポインティングデバイスとして使えるキーには、内部にバッテリを搭載しておく必要があるだろう。この特許では、取り外していない状態でキーの内蔵バッテリへ充電するアイデアにも言及している。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス