米国では、新型コロナウイルスの感染再拡大によって日常生活に再び大きな影響が出ている。一部の地域では、米疾病予防管理センター(CDC)が人々に対し、ワクチン接種を終えていても公共の場ではマスクを着用するよう再び推奨しているほどだ。その一方で、テクノロジー製品への需要は、今もオンライン授業や在宅勤務が続いていることもあって、高まる一方だ。このような状況に数年来の世界的な半導体不足が加われば、2020年と同じようにAppleが「iPhone」の発売延期を余儀なくされたとしても、不思議はない。
ただし、Appleが米国時間7月27日に開催したアナリストとの電話会議では、iPhoneの発売が通常の9月から「数週間」遅れる見込みだという、1年前のような話が聞かれることはなかった。その代わりに、同社の幹部らは、部品不足の影響を緩和するために進めている自社の取り組みについて説明した。
Appleの最高経営責任者(CEO)、Tim Cook氏はこの電話会議で、iPhone、「iPad」、および「Mac」の販売実績が2桁台の大幅な伸びを記録したことを報告したのちに、「私たちが経験している制約の大半は、他の企業も経験しているだろう」と語った。さらに、Appleが最先端のチップ設計を採用していることを理由に、他の企業よりも影響が小さくなる可能性があるとした。ただし、「われわれにも若干の不足は起きている」とも語った。
AppleがiPhoneの発売時期に触れなかったことは、例年通り9月となる可能性が高いことを示していると考えていいだろう。Appleは新型コロナウイルスについて当初から慎重に取り組んでおり、世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言する1カ月以上前に、事業への影響について株主に警告していた。また、世界中に感染が拡大する中、店舗を適時休業・再開してきた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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